言葉の遅れについて 言葉の発達のためにできること

子どもの言葉が出るのが遅い、なかなか二語文が出ない。そういうお悩みを持って教室に来られる方は多いです。

言葉の遅れの原因

一般的に、難聴等といった聴覚に問題がある、言葉の理解力に困難さがある、言葉の意味は理解しているが言葉の表出が遅れている、発達障害など脳の機能に問題があるといったことが言われています。

心配し始めるキッカケ

保護者が「あれ?」と気づいて心配し始める時期というのは人それぞれですが、おおよそ3歳ぐらいが多いです。

私が実際関わったケースでお話したいと思います。

2歳の場合

子どもは単語が少し出ているものの、「むにゃにゃ」と言った感じの宇宙語を話してばかりで心配になり、教室に来られるケースが多かったです。

2歳半になるお子様を連れてこられることが多かったです。

3歳の場合

単語は出ているものの、なかなか二語文にならず心配になり、教室に来られるケースが多かったです。

また、3歳児検診で指摘されて、お子様を連れてこられることも多かったです。

4歳の場合

ある程度の会話が成立しているものの、園で他の子ども達と上手く関われていない様子を見て心配になり、教室に来られるケースが多かったです。

また、園の先生に指摘されて初めて気づいたというケースが増えるのもこの時期です。

言葉が遅れている子どもへの療育

子どもの年齢や状態によって指導の内容は変わっていきます。私はよく行う指導内容をご紹介します。

運動や遊びで発達を促す

子どもが小さい内(3歳児など)は、言葉の訓練をガッツリとしている所は少ないと思います。フラッシュカード程度ならあると思いますが、むしろ運動を取り入れているところが多いです。運動や遊びは子どもの根幹となる部分を作り上げるので、外せませんね。

因みに、言葉の訓練を本格的に始めるのは5歳ぐらいからだそうです。

聞くトレーニングの特徴

言葉が出ても、そこからなかなか言葉の成長が伸びないケースもあります。そういう子ども達を見てきて共通しているのは、聞く力が弱いことです。特に聞き続ける事を苦手としている子どもが多いと感じます。

そこで私はレッスン内に聞き続けるトレーニングを入れるようにしています。当教室では『見る・聞くトレーニング』というプログラムがそれにあたります。

聞くトレーニングは、数唱→単語の聞き取り→短い文を復唱する→短い文を聞いて答えるという流れです。

3つの単語を正確に聞き取る

ここをクリアできるかできないかで、指示の通りやすさが大きく違います。園の指示行動が苦手なお子さんをお持ちの方、一度やってみてください。正確に聞き取れないかもしれません。

1単語は4文字がベスト。そして、出来れば子どもにとって馴染みのある単語とあまり馴染みのない単語のミックスが良いです。

ゆっくりとしたスピードで短い文章を復唱する

難しそうに思えるかもしれませんが、3つの単語をクリア出来たなら、そんなに難しいことではないです。復唱しづらい文章はダメですが、「お母さんがみかんを食べました」程度の文章なら、子どもは簡単にクリアできると思います。

ここで成功体験を積ませて自分は出来るという感覚を植え付けてから、次の段階である『短い文を聞いて答える』に入ります。そこで、多くの子どもが苦戦します。その話は次回しようと思います。

問題行動が減少する

3つの単語を正確に聞き取れるようになってくると保護者から、園で座って聞いている姿が見られるようになったというお話をよく聞きます。

今まで正確に聞けとれずイライラを発散するために動き回っていたのが、正確に聞けるようになったためにイライラの度合いが減少し、問題行動も減ったのだと思います。

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