大人の発達障害の特徴

昨今、大人の発達障害が騒がれています。

テレビでも特集されているのをよく見かけるようになりました。

ただ、番組の構成上極端な事例が多く、身近にいるようないないようなという思いがあります。

そんなモンモンとしていたところ、先日、身近なケースとして挙げられる出来事があったので書きたいと思います。

※全てのASDの人に当てはまるわけではありません。

ASD(自閉症スペクトラム障害)の症状が垣間見えた瞬間

ASD(自閉症スペクトラム障害)の困難さでよく言われるのがコミュニケーションに関することですが、今回はこだわりに焦点を当てたいと思います。

こだわりで最も顕著に表れる時期は子供の時です。

同じ服をずっと着る、同じメーカーのソースでしか食べない等、日常生活に支障をきたす事例もよく聞きます。

そんなこだわりも、大人になるにつれて薄れてくることがあります。※逆にこだわりが強くなることもあります。

薄れていくというのは、色々な経験を積むことで抑えられたり、飽きたりといった具合です。

とはいえ、生活や仕事を送っていくと、ふとした瞬間に何かしらの形でこだわりが発生することがあります。

自分では気づいていない認知力や行動パターン

当教室のワークウィズ&サポートというレッスンで、生徒と共に色んな現場に行くのですが、現場にいくと30人以上の人達が働いていることが多いです。

それだけの人数になると、最低でも1~2人は発達障害と思われる人が必ずと言って良い程います。

勿論診断は下りてないでしょうが、その人達の言動、行動を見聞きしていると、専門家としては引っかかってきます。

先日、とあるイベント会場で什器の出し入れをするバイトをしていた時の事です。

その日は7人でグループを組んで仕事をするのですが、ASDと思しき人が2人、視空間認知が極端に弱い人が一緒のグループでした。

職業病でしょう、つい彼らの行動・言動を無意識に分析しながら仕事をしてしました。

視空間認知が弱い人はとにかく会場内の配置地図が読めない。机やイス等をどのように配置したら良いか分からず、自分が現在いる場所も理解できない様子で、何度も私に聞いてきました。

視空間認知が弱いということは、同時処理型よりも継次処理型の可能性が高いと判断した私は、地図に数字を書いて教えたところ、すぐに理解されました。

「数字とかがあると分かりやすいですか?」と訊いたところ、「そういや分かりやすいですね~」と言っていました。

そういうのが書かれていると自分は理解しやすいというのを、初めてその人は知ったようです。

問題行動と見られてしまう

ASDと思しきAさんとBさんは頻繁に現場担当者に厳しく注意を受けていました。

外から見ていると何が原因なのかは分かりませんでしたが、一緒に仕事をしていると、こだわりと思われるものが垣間見えてきました。

Aさんと一緒に大きな机が乗った台車を、2つあるエレベーターのどちらかを使って2階に運ぶ事に。

左側にあるエレベーターは奥行のあるエレベーターで、右側は客が利用する正方形のエレベーターです。

Aさんは右側にばかり誘導していて、最初は特に気にならなかったのですが、途中で長い机を運び出すと「あれ?」と思いました。

右側にも入ると言えば入りますが、スッと入りません。そうすると普通はスッと入りやすい左側を選択するものですが、何度も右側に無理やり入れようとします。

そこで私は「左側にしましょう」と提案すると、「僕は右側じゃないと落ち着かないんですよね~」とAさんは答えました。

「なんで左側が良いんですか?」と逆に質問されたので、「左側の方が奥行があり、スッと入るからです」と答えると、「なるほどね~」と納得されました。

合理性よりも自分の安心する方を優先にした思考と行動、頻度を見ると、こだわりだなと思いました。

他にもAさんとのエピソードはあります。

同じく大きな机を運んでいる時に、どこに机を一時的に置いておくかという話になりました。

現場担当者からはおおよその場所の指示がありましたが、Aさんは「前回の現場ではこういう所に置いていたから、ここに置きましょう」と、自信満々に私に指示してきたので置きました。指示通りに従わず、勝手な判断をしたために、当然現場担当者からこっぴどく注意を受けました。

前回の現場と今回の現場は全く違います。さらにおおよその場所指定があったのにも関わらず、自分が知っている知識(安心できる要素)を優先したいがために、勝手な判断をして周りに迷惑をかけた(動線を少し塞いでいた)。こだわりによって起きてしまった出来事でした。

そういう勝手な判断を連発していたAさんは現場担当者に呼び出しを受け、それからは勝手な判断はしなくなりましたが、私や他の人に全ての判断を委ねるようになりました。

0か100で物事を考える事の多いASDの特徴だな~と内心思いながら私は仕事を続けました。

そんな事情を知らない現場担当者は「あいつは問題児やな~」とブツブツと愚痴っていました。

社会生活が心配

Bさんは個人的にはかなり心配の部類です。

某有名大学出身の方ですが、威張るようなことはなく、物腰の柔らかい良い方です。

Aさんと同じく、こだわりが起因の行動によって厳しく注意を受けていました。

終業時間まで残り10分という段階で、突如イス100脚を配置することになりました。

現場担当者は「キチっと並べるのは後で良いから、まずカゴ車からイスを出して!」という指示を出しました。

皆が団結して、スピーディーにやっていく必要があります。

Bさんも最初は一生懸命イスを出していました。しかし数分後、イスをキチっと並べるBさんの姿が・・・。

それに気が付いた現場担当者は大激怒。

Bさんは怒られてオドオドしていましたが、何故怒られたのかは分かっていない(納得していない)様子でした。

乱雑に置かれたイスがとても気になり、綺麗に並べたい(気持ちを落ち着かせたい)という自分の気持ちを優先したが故の行動なのでしょう。

怒られてから再びイスを出し始めたBさんですが、しばらくするとまたイスを並べだしたので、私はBさんに手伝ってと諭して一緒にイス出しをしました。

最初にBさんは心配と書きましたが、Aさんと違って愚痴や思っている事を人に言うようなタイプではなく、溜め込むタイプのように見受けられました。

怒られた時に自分なりの言い分があったのでしょうが、それを言いたそうな素振りがなかったのが心配です。

来年は正社員としてどこかの会社で働くそうですが、溜め込み過ぎて心が爆発しないことを願うばかりです。

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