本を読むだけでは、社会で通用する語彙力がつかない
前回のブログの続きです。今回はコンセンサスゲーム中の生徒とのやりとりをお話ししますが、途中から話が逸れていきます。
語彙力を高めるために言葉を引き出す
中学生と高校生の生徒に、名前を読んでイメージができているか、どういう時に使うか、確認のため質問しました。下記は高校生とのやりとりです。
私「消毒用アルコールってどういうやつか分かる?」
高校生「分かる」
私「じゃあ、消毒用アルコールってどういう時に使うか分かる?」
高校生「ごはん」
私「そうやな。でも何でごはんの時に使わないとあかんの?」
高校生「?」
私「アルコールをつけるとどういう効果がある?」
高校生「・・・つけないといけない」
私「う~ん、じゃあ、ごはんの時以外にどういう時に使う?」
高校生「トイレ」
私「そうやな。でも、なんでやろう?」
高校生「毒がついているから」
私「なるほど。でもトイレに行ったからといって毒はつかないわ。じゃあ、なんやろう?」
高校生「・・・菌?」
私「そうやな、菌がつくな。じゃあもう一度聞くで。アルコールをつけるとどういう効果がある?」
高校生「アルコールをつけると、菌がなくなる」
生徒は消毒用アルコールの存在を知っており、使う機会も分かっていました。しかし、どういう効果があるのかということは分かっていませんでした。名称だけではなく、その用途を理解してこそ、本当の語彙力だと思います。今回は一つ語彙力が高まったと思います。
年齢的に知っておいた方が良い言葉
アイテム一覧の中に、『いやらしい本』が載っています。それについて聞いてくるかツッコミがあるか期待していたのですが、聞いてこなかったです。
確認すると2人とも知っていると答えたので、年齢が年齢だから、さすがに知っているかと思ったのですが、念のためにどういうやつか質問してみました。
私「どういう本なん?」
中学生「嫌なことが書かれた本」
私「・・・・」
高校生「・・・怖い本!」
私「・・・おい~!」
中学生は、《いやらしい本→嫌らしい本→嫌なことが書かれた本》というように連想したようです。
高校生は、《嫌なことが書かれた本→皆が嫌→嫌だからつまり怖いもの→怖い本》というように連想したようです。
男の子にとっては、年齢的に知っている言葉であり、友人達との会話でも面白おかしく出てくる言葉です。しかし、友人がいない者にとっては、耳に自然と入ってくるものの、正確に教えてくれる人がいないため、イメージが出来ず、自分なりに解釈して、間違った知識として記憶してしまいます。
教えるべきか?
研修等でも、性に関することは話題になります。いつ教えるべきか。そもそも教える必要性があるのかという論争もあったりしますが、大方の意見は教えるべきという流れになっています。私もそう思います。理由は2つあります。
一つ目は、人(同性)と会話をする時に共通の話題として使えるからです。某サッカー選手も言っていましたが、世界共通の話題らしく、そういった語彙は知っておいた方がいいとのこと。学校ではあまり教えてくれないけど、社会で通用する語彙の一つです。
2つ目は、性のことをしっかりと学んでおかないと、突拍子もないことをしでかす可能性があるからです。アニメやドラマを見て、誤学習するケースもあります。
要望を受けました
本来ならどういうものか見せるべきなのでしょうが、それは保護者の了解を得る必要があるので、その時は止めておきました。
後日、保護者達へのレッスン説明で、一連の話をしたところ、性について学問というより世間一般的な知識として教えてあげてほしいという要望を受けたので教えようと思います。専門的な言葉は学校に任せて、広く一般的に使われる言葉をです。
実は他の保護者からも教えてあげてほしいという要望を受けています。保護者(母親)としたら教えようがない分野だからでしょう。
コンセンサスゲームから話が逸れましたが、とても大切なことなので書きました。コンセンサスゲームは途中で停めているので最後までやりましたら、また書きたいと思います。
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