2022年のひだち教室を振り返って~ひだち教室編~
最近食べ過ぎているひだち教室長の安藤です。
2022年も色々な体験を生徒達と共にできた一年。
ひだち教室として貴重な経験もいくつかさせて頂きました。
また、非常に考えさせられる一年でもありました。
今回のブログは、ひだち教室としての1年を振り返ってみたいと思います。
講演会と児童養護施設と過干渉の危うさと
講演会の依頼はたまにありますが、今回は病院内保育所のスタッフからの依頼。
普段関わりのない方達だから、実に新鮮でした。
児童養護施設の子供達へのお仕事体験はショックの方が大きかった。
「何故こんな子供達が・・・」という思いが自然と沸き起こりました。
過干渉による子供の変化を目の当たりにした1年。
過干渉は本当に最悪の結果を招くのだと思い知らされました。
病院内保育所の講演会
教室からすぐ近くにある病院内保育所から、発達障害についての講演依頼を受けました。
心理的なことも聞きたいという要望もあり、ひだち教室の臨床心理士も講師として派遣することに。
コロナ禍ということもあって、オンラインでの講演会。
そのようなやり方は初めてだったので、少し緊張しました。
関西の病院内保育所のスタッフ達から事前に質問を窺っていたので、最初に回答。
その後、心理面(臨床心理士が担当)と発達障害について(安藤が担当)の話をしました。
発達障害に関しては、伝えたいことが多すぎる。
事例についてもっと触れたかったが、時間が足りなかったです。
反省点ですね。
講演会が終わってから、個人的に相談をしにくる人もいました。
詳細は書けませんが、大人の発達障害について。
大人と子供とでは、悩みどころはやはり違いますね。
児童養護施設での仕事体験会
児童養護施設の子供達相手に、私とひだち教室のスタッフはお仕事体験会を実施しました。
特別支援教育だと、どうしても小難しい説明がいる。
小難しい説明は、小学校低学年の子供にとっては面白くない。
そこで、前職の幼児教室での経験を活かすことにしました。
全体的に子供達の食いつきは良かったです。
子供達はとても可愛らしく、反応も面白い。
私はそんな子供達と関わり、喜びもありました。
同時に、「何故こんな子供達が・・・」という思いが溢れました。
本当に可愛らしい子供ばかり。
この子達に力になれることがあれば、力になりたいと思います。
親心支援と過干渉の危うさ
昔から過干渉は危ういという事は知られています。
知られているが、過干渉をする当事者は全くその自覚がない。
そんな過干渉を受けている生徒がひだち教室にやってきました。
過干渉は子供が抱える課題ではなく、保護者が抱える課題。
私だけでは対処できないので、公的機関の力も必要。
私は公的な機関と連携をとりながら、生徒の状況を打開すべく奔走しました。
奔走していると、私はあることに気が付きました。
それが親心支援。
過干渉を行う前段階に、親心支援というのが存在します。
・失敗したら可愛そうだからやってあげる
・一度失敗したことがあるからやってあげる
・苦手だからやってあげる
・出来るけどやってあげた方が早いからやってあげる
・勉強させるために買ってあげる
・頼まれてないけど困っているだろうからやってあげる
親心支援というのは、善意からくるものです。
それ故気づきにくい。
ただ、親心支援は子供の自己肯定感をゴリゴリ削ります。
何故なら、根底には子供を信頼していないから。
子供が小さい内は気づきませんが、大きくなるにつれて子供は信頼されていないと気が付きます。
過干渉を受けている生徒もそうでした。
「お父さんは信頼してくれていない」
と、私にボヤいていました。
親心支援がエスカレートすると、過干渉に発展する。
子供は過干渉を受け過ぎると、行動を起こす気力が失われます。
実際、生徒は高校に通う気力が失われて、高校を中退しました。
生徒は辛うじて失われませんでしたが、最悪の場合、生きる気力までも失われます。
親心支援の内なら、他者の働きかけによって比較的状況の改善はしやすい。
過干渉の領域に入ると、保護者の強いこだわりへと強化されます。
そうなると、状況の改善は非常に困難になっていきます。
ここをどのようにアプローチするか。
今思い起こしても、本当に試行錯誤した難しい1年でした。
コメント
この記事へのトラックバックはありません。
この記事へのコメントはありません。