落ち着かない子供が落ち着く方法

多動は将来的に強みになると思っているひだち教室長の安藤です。

子供が落ち着きがなくて悩んでいる方は多いと思います。

今回は、落ち着かない原因、対処方法、言葉の理解と落ち着きの関係性についてお話したいと思います。

落ち着かない原因

子供が落ち着かない原因はいくつかありますが、その内の3つをご紹介します。

特性がある

落ち着かないと言えば、真っ先にADHDと疑われます。

それほどADHDの人はよく動きます(大人しいタイプもいます)。

不安がある

言葉の理解が出来ないから不安になり、落ち着かなくなる。

これは幼児期が最も多いです。

ASD(自閉症スペクトラム障害)の人はイメージがしにくいために不安になって動くこともあります。

感覚が鈍い

感覚が鈍いと刺激を欲します。

刺激が欲しいために、身体のどこかを動かして解消しようとします。

それが問題行動として見られることがあります。

症状

落ち着かない時は色々なパターンがあります。

その場でそわそわする

イスに座っているとよく分かりますが、手や足がよく動きます。

物に触り続ける

そわそわが長引くと、イライラしているのが表情として表れます。

イライラを抑えるために、物に触って解消しようと試みます。

離席

突然、席を立ちます。

その後の行動は子供によって違いますが、幼児に多いのは机の下にもぐります。

教室内外をウロウロする

教室内をウロウロし、気になる物を触ったりします。

イライラから意識を遠のけようという考えを持っての行動です。

対処法の紹介

落ち着かない子供には、私は3種類の方法をよく行います。

保護者に頼んで学校でやってもらったりすることもあります。

効果はその子によって違うので、色々試して欲しいです。

運動する

身体的に疲れさせるというのは結構効果的です。

・トランポリン100回

・手押し車

・その他の全身運動

疲れ過ぎには要注意ですが、疲れることで身体が刺激を欲することが減ります。

軽く疲労があった方が落ち着いて学習に取り組めたりします。

代替え法

落ち着けないから、その発散方法として離席や教室内をウロウロしているにすぎません。

ただ、目立ちますし、授業の妨げになることもあります。

そういった行動の替わりとして、何か物を持たせるのも効果的。

・テニスボールやイボイボボールをにぎにぎする

・子供お気に入りの人形を持たせる

・鉛筆をくるくる回す

・消しゴムのカスを指先でにぎにぎする

欧米では、バランスボールを使用している学校もあります。

何かを持っていると勉強に集中できないのでは?と思われるかもしれません。

逆です。

刺激を得られることで集中して勉強に取り組めます。

勿論、物を持っていることで集中できない子供もいるので、柔軟な対応はいるでしょう。

視覚的提示

見通しが立つと、落ち着いて課題に取り組めることはよくあります。

文字を読める子供は写真のような提示でも十分効果的。

文字を読めない子供には写真やイラストといった物を提示すると、理解しやすくなります。

ASD(自閉症スペクトラム障害)の子供は特に視覚的提示が有効です。

成長を促す(短い文を理解する)

落ち着きがない子供は成長するにつれて、落ち着いてきます。

ADHDの特性があっても落ち着いてきますが、完全に落ち着く事はありません。

目立たない形で動いています。

落ち着いてきたからといって、ADHDが治ったなどと考えない方が良いです。

成長を促すには色々ありますが、今回は言葉の理解に焦点を当てています。

言語理解力が低い子供は落ち着きがない事が多い。

短い文章を聞いても理解できず、離席を始める子供をしばしば見かけます。

逆に、言葉の理解が進むと落ち着いてくることはよくあります。

促し方

問1~問3まで載っていますが、この中で最初に正解するのは例外なく問3です。

子供の頭の中では「お母さん」と「ハンカチ」の2択になるのが大きな要因なのでしょう。

次に正解しやすいのは、問2。

子供にとって動物は馴染みがあるから理解しやすいからと考えられます。

問3は偶然正解することもありますが、そこは気にしません。

大事なのは、子供が正解したという事実と褒めるチャンスが出来たことです。

幼児と小学校低学年には、オーバーアクションで褒めることが有効です。

口頭での質問に答えられた経験がない子供にとっては、このオーバーアクションは新鮮で衝撃的。

とても嬉しそうな表情をして、生徒の中で何かが芽生え始めてきたなと感じ取れますよ。

理解力がつくと変化が表れる

ひだち教室のレッスンで短い文章の課題をやり始めると、大方の生徒は離席や癇癪、机の下に潜ったりします。

しかし問2を正解できるようになると、この課題を受ける姿勢が変わってきます。

課題に対して、自分は出来るんだという自信が生まれます。

すると離席等をすることが無くなり、しっかり聞こうという姿勢が見られるようになります。

因みに、そういた姿勢が現れやすい時期が年中頃。

問1を解けるようになると、一気に言葉の理解が進むことが多いです。

それまで遅々として進まなかったのが、問20ぐらいまで答えられるようになります。

理解力がついたというのもあるのでしょうが、やはり「できる!」という自信がついたのが大きいと思います。

問題行動が減少

その頃になると、園や学校でも変化が出たというお話をよく聞きます。

特によく聞くのが、落ち着いてイスに座り、先生の話を聞けるようになったというお話。

集団行動をしなかった子供が、するようになったというお話しも聞きます。

人との関わり方に変化が出る

子供同士の関わり方にも変化が出てきて、言葉で伝える様子が見られるようになります。

勿論、他の子供が言っていることを聞く姿勢も出てきます。

相手が言っていることが分からず、癇癪をよく起こしていた子供の癇癪が劇的に減ったというケースもあります。

言葉の理解が進むと子供の中に安心感が生まれ、落ち着きが出てくる。

言葉のトレーニングはそういった面においても、重要ですね。

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