素早く行動するには、できないことも知っておく
対応力を身に着ける、向上するには、『自己理解』『外での体験』が重要です。今回は、『自己理解』についてお話したいと思います。
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自分を知ろう
まずは自分を知ることが重要です。自分には何が出来て、何が出来ないか、得意・不得意、好きなこと・嫌いなことを客観的に分析します。それを理解出来ているか出来ていないかは、素早く行動するといった対応力にも直結します。
発達障がいのある子どもはこの自己理解が苦手なことが多いです。自己理解を深める課題で、こういう事例がありました。
小学5年生のA君のケース
・身長・体重・・・分からない ・靴のサイズ・・・分からない ・服のサイズ・・・分からない
・できること・・・なし できないこと・・・分からない 得意なこと・・・分からない
・不得意なこと・・・分からない ・好きなこと・・・ない 嫌いなこと・・・分からない
極端なケースではありますが、こういう回答が実際ありました。
私からしたら、A君にはできることは多く、そろばんは大得意、不得意なことはパッと考えただけで5個はあります。
ただ、この子以外にも、得意・不得意やできることを考えつかない生徒は多かったです。自分を客観的に見ることが苦手なためだからです。
マインドマップ
学校等で、自己理解を深める機会がどれほどあるかは分かりませんが、自分というは常に変化しますので、定期的に自己理解を深める機会を設けるべきだと思います。ただ、そういう機会があっても、発達障がいのある子どもは30人の中の1人に過ぎないので、しっかりと見てもらうことがなく、うやむやにされ、結局はよく分かっていないまま終える事もあります。
発達障がいの子どもに、思うように書きだしなさいというのは酷です。ある程度のフォーマットが必要で、私はマインドマップを使用します。文章として考えることが難しくても、単語としてなら思いつくことが多いからです。
課外活動に行った後は、生徒達にマインドマップを描かせます。そこで情報の分析や自己理解を深めてもらうようにしています。
対話
生徒と1対1で真剣に話し合いをします。対話は心の底から自分を知りたい生徒には効果があります。
自己分析したことを話してもらい、その上で指導者の見立てを聞くことで自己理解を深めていきます。
対話をしている時に生徒からよく聞く言葉は、「なるほど!!」です。自己分析した時には気づかなかったことを知ることができ、驚きと喜びと納得の表情を同時に見せてくれます。指導者としても、とても嬉しい瞬間です。
できること、できないことを理解するのは生徒だけでなく、指導者にも求められます。私もまだまだ適切で素早い行動ができないことがあるので、日々精進していこうと思っています。
次回は『体験』についてです。
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