アイススケートの滑り方と練習方法

冬になるとレッスンで生徒と共にアイススケート場へ行き、滑り方の指導をよくします。

以前の職場でもそうなのですが、私は毎年誰かしらにスケート指導をしており、ほぼ全ての生徒が滑られるようになっています。

私の中ではスケート指導は絶対的に自信があり、発達障害の子どもであっても、たいてい30分~1時間半ぐらいで滑られる又は滑るための基礎部分まで到達できます。基礎部分というのは、『手放しで歩く』ことを言います。

という事で、今回は発達障がいのある子どもへのスケート指導について書きたいと思います。

アイススケートとは

氷を張ったスケートリンクを、刃のついたスケート靴でリンクの上を滑るスポーツです。冬季スポーツのスキーと並ぶ代表的なスポーツです。

スポーツですが、娯楽の一つでもあり、冬になると多くの子供連れの家族や友人、恋人同士がスケート場に来て気軽に楽しめます。私自身もここ数年は毎年行っています。ただ、経営を維持するのが大変なようで、スケート場も以前と比べてとても少なくなりました。

氷上のスポーツ。

氷の上でのスポーツと言えば、スピードスケート、ショートトラックスピードスケート、フィギュアスケートが有名です。特に最近の冬季オリンピックでは、羽生選手の活躍もあってフィギュアスケートがよく知られるようになっています。

フィギュアスケート。

音楽に合わせてスケートリンクの上をステップ、ジャンプ、スピンなどの技で得点を競うスポーツです。

冬になると生徒達もテレビでよく見かけるため、フィギュアスケートがどういうものか、イメージが出来ています。カッコイイ、自分も回りたいと思う生徒が多いため、アイススケート指導を受ける時の生徒のモチベーションは非常に高いです。

もっとも数分後には、現実を知ることになってモチベーションが下がりますが・・・。

一年中アイススケートを滑られる所は少なく、多くのアイススケート場は夏の間はプールです。この写真にあるアイススケート場も夏の間はプールです。

春~秋の間は滑ることが出来ませんが、それがかえってモチベーションに繋がることもあるようです。私の指導を受けたある生徒は、冬になるとアイススケートの季節という認識になり、心待ちするようになりました。ただ、プールがアイススケート場になるとは思っていないようなので、プールの状態の時も連れて行かなければと思います。

アイススケートの指導方法

アイススケートを滑るための身体づくりは必要ありません。前段階として、以下の2つのことが出来ていれば出来ます。

指導者が指示したことを素直に聞く姿勢

発達障害の子供の中には、やったことないのに、自分はできるんだと思って我流で練習する子どもや、自分ルールを発動して、適当にやりだす子供がいます。

そうならないために、子供と指導者との間にしっかりと信頼関係を構築して、指導者の指示を素直に聞けるようにする必要があります。

日々のレッスンや接し方が問われます。

下半身に力が入っている

発達障害の子供の中には、運動が極端に苦手という方も多く、下半身に力が入りにくいケースもあります。スケート靴の重さに負けて足を上げられず、通路を歩くこともままならい子供も何人か目の当たりにしたことがあります。

練習する前段階の状態が出来上がっているかを見極めるには、指導者の日々の観察から分かるものなので、子供の観察は欠かせません。

勉強中では分からないことなので、外に出た時の足の運び、身体全体の動かし方等を見て私は判断するようにしています。

指導の流れと心がけ

指導には一連の流れと指導者には心掛けてほしいことがあります。

情報は少なく端的に

指導する時に気を付けなければいけないのは、理解させようと色々な情報を言うのはNGです。特に言語理解が低い子供にはよくありません。滑ることが出来ない事に凹むよりも、言っている事を理解できないことに凹んでしまうからです。

滑ると伝えるのもNGです。最初から滑らせようとするとズルっといってしまい、恐怖心が生まれてモチベーションが下がります。そこで私は歩きなさいと伝えます。そして、いっぱいコケルように、コケルと上手くなると伝えます。

何故伝える必要があるかというと、コケるのがいけないこと、失敗と思っている子どもが結構いるからです。そういう考えは、身体を萎縮させ、練習の妨げになります。そうならないようにするために、事前に伝えることはとても大切です。

両手を使って歩く→片手だけで歩く

まずは両手でつかまり歩きをさせます。スケートリンクを1~2周ぐらいさせると、だいぶ姿勢が安定してきます。安定してきたら、片手だけでつかまり歩きをさせて1~2周歩くよう指示をします。

塀には所々出入り口があり、否応なく手を離す場面が出てきます。その時に怖がって手を離しているか、平然と離しているかで、次のステップへ進めるかを判断します。

勇気づけをする

塀から手を離してで指導者のところまで歩くよう、言葉で勇気づけます。この勇気づけはかなり重要で、最初は1mぐらいの距離で勇気づけをします。

手が届くか届かないかという微妙な距離なので、手を離そうと子供は頑張り、結果2~3歩歩けます。そこで歩けたことを褒めると成功体験に繋がり、自分は出来るんだという感覚が生まれ、また頑張ろうと思うようになります。

信頼しているという意味の言葉がけと態度をとる

最後の仕上げとして、手を離してぐるっと一周させます。もちろん歩いてです。

一周が終わるまでずっと側にいて勇気づけ、一周が終わったら出来たことを褒め、『もう一人でいけるわ!』という言葉がけと親指を立ててグッジョブをすると、子どもは自ら練習をし始めます。

少し照れ臭いですが効果はあります。そうすると練習し続け、いつのまにか『歩き』から『滑る』ようになります。その様子をビデオに録って後日見せると、高い確率でまた行きたいと思うようになります。

 

スケートは子どもに自信を与えやすいスポーツだと思います。

ぜひ、一度スケート場に連れて行って教えてあげてください。

滑られるようになった時、子どもの目は活き活きします。

もしどうしても、滑られないようでしたら、私にお任せください!

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