発達障害と自転車

自転車指導に自信のあるひだち教室長の安藤です。

自転車は車やバイクのように速くはないですが、歩くよりも速いため、子供が遠くに行くのに適した乗り物。

自転車は多くの効果を子供にもたらすので、自転車は最高の療育の一つであると私は考えています。

私は教室のレッスンとして自転車指導をしていますが、外部者向けにストアカというサイトでも自転車指導の依頼を受けています。

子供だけでなく大人からの依頼もあり、色々なタイプの人達を指導してきました。

今回はそんな経験を踏まえて、発達障害と自転車についてお話したいと思います。

発達障害と診断されてても自転車には乗れる

発達障害のある子供は極端に運動が苦手ということはよくあります。

中には発達性協調運動障害という診断をうけるほど運動が苦手な子供もいます。

自転車の練習をするが結局乗れず、諦めたというお話をよく聞きます。

また、発達障害と診断を受けた子供に自転車に乗せること自体危険だと言う方もいます。

長年失敗する我が子を見てきたから信頼できず、そういう結論に至ったのかもしれません。

確かに、信号を見ないで道路を渡ったり、自転車で人にぶつかると危険という事を予測できないタイプなら、自転車に乗らない方が良いでしょう。

しかしある程度判断が出来るならば、乗るのを諦めたり、乗せないという考えは子供の可能性を潰しています。

「勿体ない」と私は声を大にして言いたいです。

何故なら、自転車に乗れないのと運動が苦手なのは直結しないケースが多いからです。

運動が苦手でも自転車には間違いなく乗れます。

そのためには正しいステップを踏むことと、指導者と子供との強い信頼関係が必要です。

私が保育園で勤務していた時は、3歳の子供に自転車指導をしていました。

障害の有無に関わらず、運動能力が高かったり、意欲がある子供なら、3歳過ぎた頃から指導を開始しても構わないと思っています。

ただ、個人的な見解として、発達障害のある子供は年長から指導を開始するのが良いと考えています。

その理由はいくつかあります。

・年長の頃に身体を上手く使えるようになるケースが多い

・特性がはっきりしてくる。(ADHDかASDで指導方法が若干違います)

・信頼関係の強い指導者の言葉を聞き入れる姿勢が構築され始める

特に指導をする上で信頼関係の構築は必須。

上手く構築されなければ、かなり時間を要します。

自転車練習の手順

どういうステップを踏むかという技術的な事はその子の状態像によって変わってきますが、大まかには以下のようになります。

①自転車のハンドルを持って押しながら歩く

②自転車にまたがってちょこちょこ歩く

③自転車にまたがって両足で強く地面を蹴りだす

④自転車にまたがって片足で強く地面を蹴りだす

⑤片足で地面を蹴りだし、自転車にスピードをつけてから両足で漕ぐ

子供を観察した上でタイミングよく次のステップに移らないと、子供は諦めてしまいがちです。

そのため、指導者には観察力が問われます。

指導者はどんな補助をすれば良いかという質問を受けることがあります。

指導者の補助は⑤の練習時に、子供の首襟を持つ程度に留めることをお勧めします。

ガッツリ補助をすると子供の達成感が激減し、成功体験も薄まるからです。

自閉症スペクトラム障害(ASD)のある子供への指導

ASDの子供によくある反応は、自分流で練習しようとするところです。

何度注意しても、自分流にこだわるために乗れないというケースがあります。

勿論子供によっては、自分流でやったことで乗れるようになったというケースもありますが、ほとんど上手くいきません。

そこで重要になってくる要素が『信頼関係』。

信頼関係が上手く構築されていると、こだわりがだいぶ薄まる(指示に従う)傾向にあります。

ごくまれに、他人に努力する姿を見られたくない子供もいます。

そういうタイプには、ある程度やり方を教えた後は、さりげなく見ておく程度で良いです。

昨年、年中の生徒に自転車指導をして乗れるようになったので、その実践例を下記の記事に詳しく書いています。

>>>自転車練習実践例の記事

注意欠如多動性障害(ADHD)のある子供への指導

ADHDの子供によくある反応は単純な練習を嫌がるというもの。

自転車を押しながら歩くという段階は面白くないのでとても嫌がります。

そんな時は自転車を押しながら歩くという行程を飛ばしても良いです。

自転車にまたいで練習する段階になると、一気に上達します。

早い段階で乗れるので楽しくなり、これでもかというぐらい練習場を走り回ります。

多動性・衝動性が強い子供はブレーキの加減が苦手なことがあります。

そういうタイプならブレーキの練習も併せてすることをお勧めします。

感覚過敏のある人への指導

感覚過敏がある(本人は無自覚だった)ために、乗れずにいた大人(Aさん)を指導した経験があります。

Aさんの感覚過敏に私が気が付くまで、Aさんは乗れる気配がありませんでした。

しかし、即席の感覚過敏対策をしてもらったら集中力が安定し、Aさんは乗れるようになりました。

感覚過敏の程度は人それぞれですが、程度が強いと自転車練習の妨げになることがあります。

ボールの跳ねる音や視界に予想外の人が入ってくることで集中力が途切れたりします。

光過敏があると、太陽の光が集中力を削いでしまうこともあります。

何かしらの過敏のある人は情報の遮断(緩和)が必要です。

私がAさんに実際行ったのは以下のようなもの。

・フードをかぶる(視覚情報と聴覚情報を減らす)

・イヤホンをつける(聴覚情報を減らす)

まったく見えない・聞こえないという状況は危険なので、減らすのが目的です。

発達障害があっても自転車には乗れます。

乗れない場合は何かしらの原因があります。

原因を究明し、手立てを考えてください。そうすれば、必ず乗れます。

もし難しければ、私に丸投げしてください。乗れるように致します。

会員外の方でも自転車指導の依頼を受け付けています。

遠方でも出張して指導することは可能です。

ひだち教室の活動や自転車指導に関するご質問、お問合せもお気軽にどうぞ。

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