先日、ｙａｈｏｏニュースでこういう記事が書かれていました。一度読んでみてください。

https://news.yahoo.co.jp/byline/naritatakanobu/20180121-00080702/

この記事を書いた人は食事療法で発達障がいが治ることはないと言っているから別に良いのですが、

気になってネットで軽く検索したら、食事療法で発達障害が治るとうたっているサイトがありました。未だにこんなことを言っている人がいることに驚きました。

デトックスとは

身体中の有毒物、老廃物を抜くことで、食事方や運動法、健康補助食品などが紹介されています。

記事を読んだ時、10年前、私が担当していた生徒の中に、食事療法（？）をしていた生徒がいたのを思い出しました。

牛乳を飲むのを止めるから始まり、サプリメントの摂取、最終的には身体の中の水銀を出すといって何かを飲んでいました。

身体的効果

その生徒の行動や言動に変化は見られませんでしたが、その生徒の身体的変化は覚えています。

小学校低学年だというのに、妙に白髪が増えていきました。

心配はしましたが、成分を聞くと決して身体に悪いというわけではないので止めることはしませんでしたが、それで発達障害が治るわけがありません。

しかし、保護者の必死さは理解できます。何とかしたいに決まっています。だから例え可能性が低くても、可能性が無いと分かっていても、手を出したのだと思います。

もしかしたら、本当に食事療法やサプリメント等で発達障害が治ったと感じた人はいたのかもしれません。実際は違うのでしょうが、食事療法をすることで栄養をとても気にするようになり、必然的に健康的な料理を子どもに提供したことで心身共に良い効果が出たのでしょう。

功罪

食事療法による効果はともかく、保護者が食事に強い関心を持つキッカケとなったのであれば、一定の評価は出来るのかもしれません。ただ、発達障害が治ると豪語するのはいただけません。期待を持って取り組んだものの効果が表れなかったら、また保護者が苦しむ結果になるのだから。

食事や栄養に関しては今後も研究され続けると思います。その研究結果を自分なりに解釈して伝えるのではなく、正確に伝えて欲しいです。まあ、素晴らしい研究結果が出たら、私が所属するLD学会の講習会で真っ先に発表されるでしょうから、その時はまたお伝えしようと思います。

そう言えば、牛乳飲むのを止めたら子どもの多動がなくなったという話の真相はどうなったのだろうか？実際、そういう話を何度か耳にしたから、気になります。牛乳好きとしてそんなはずはないと思っていますが、真相を知りたいですね。