毘沙門堂門跡は紅葉と桜の名所【京都市山科区安朱稲荷山町】
歴女の母に連れられ、山科にある毘沙門堂門跡に行ってきました。
毘沙門堂門跡情報
山科駅から距離的には近いのですが、車で行くのにとても狭い道を進む必要があります。
車がすれ違うことができない箇所もあり、緊張感を持ちながら進むと、毘沙門堂門跡と書かれた門石碑が目の前に現われます。
石碑の先には急な階段があり、上には仁王門が見えます。
この門の両脇には阿吽の二天像があり、毘沙門堂を護っています。
この急こう配な階段を登るのかと覚悟しましたが、車で上まで上がることができると知り、ほっとしました。
駐車場へ向かう途中、別の門がありました。
それほど急な坂道ではないので、ここから登る方が容易いと思ったのですが、ここは勅使門と良い、天皇や勅使と呼ばれる天皇の意思や指示を天皇の代わりに伝える役目を持つ人のみが通る事ができる門です。
駐車場は毘沙門堂のすぐ側にありました。
スペースはそれほど広くなく、10台も駐車できません。
天台宗五門跡の一つ
毘沙門堂門跡は天台宗五門跡の一つで、代々皇族や貴族が門主を務めている格式の高い寺院です。
寺院自体も当然有名ですが、それ以上に見事な紅葉を見られるスポットとして有名です。
歴史や寺院に興味がなくても、紅葉に興味を持つ人は多く、紅葉シーズンとなると夜間にライトアップされて幻想的な空間を体感できます。
特に勅使門に続く参道の敷き紅葉は、京都を代表する景色となっています。
境内には巨大な枝垂桜が佇んでいます。樹齢150年以上で春には見事な桜を見ることができます。
この枝を見ただけでどんな桜になるかイメージできますが、やはり実際咲いている様子を見たいですね。
本堂は徳川家綱の寄進によって建立されました。寺院にしては、どこか華やかな感じがあると思いませんか?
実は毘沙門堂の再興に尽力した天海は、日光東照宮の創建に深く関わりがあることから、同じ建築手法で建てられています。
見た瞬間、華やかというかハデと感じたのはそのためでした。
どうやらNHKで紹介されたようで、安らぎの庭園、動く襖絵なるものがあるそうです。
ただし、500円かかります。本堂は無料なので、純粋に参拝するだけなら支払う必要はありませんが、せっかく来たのだから入りたくなりますね。
500円を支払うと、地図と音声案内が流れるペンを頂きました。
ペンで音マークの箇所を押すと、そこに関する説明をしてくれる便利グッズです。
本堂は写真を撮ることが出来ないので、写真をお見せすることは出来ませんが、感想として一言「お香が・・・」です。
本堂は不思議な空間でした。隙間なく締め切られているせいで、空気がほとんど動かないのです。
そんな状態でお香を焚いているので、煙が漂うことなく、空中で静止。初めて見る光景でした。
最澄によって作ったとされる本尊・毘沙門天像が安置されていて、迫力がありました。
しかし、私の中ではお香の方が気になって仕方がありませんでした。
お参りをした後、霊殿と宸殿へと向かいました。
天井龍の霊殿と動く襖絵の宸殿
1693年に、京都の御霊屋を後西天皇より拝領移築した建物です。
阿弥陀如来像等があり、特に天井に描かれた大きな龍は圧巻。
狩野主信によって描かれたこの天井龍は、どこから見ても目が合います。
その技法よりも、やはり私は龍の力強さ、迫力の方が印象に残りました。
宸殿内部は、狩野益信によって116面の障壁画が描かれています。
その中でも、九老乃間に描かれた絵(老人と机)がだまし絵として有名で、見る角度によって机の角度が変わるというものです。
注意点があります。襖絵はたくさんあり、どれがだまし絵なのか分かりづらいです。また、老人の絵が多いので本当に迷いました。
何とか見つけましたが、角度を変えて机を見たものの、よく分かりませんでした。
宸殿を見てから、次は晩翠園です。ここは写真撮影はOK。
谷川の引いて滝を造った江戸初期の回遊式庭園です。
亀石や千鳥石、坐禅石が配置され、石塔や観音堂もあります。
それらは単体で見ても心安らぎますが、紅葉シーズンになると紅葉とマッチして感動的な光景を目の当たりできるそうです。
宸殿を見て回った後、霊殿の裏側の渡り廊下を進むと何やら建物が見えたので向かいました。
豊臣秀吉の母親である大政所が大阪城内に祀っていたと伝わる弁財天を祀る堂です。
改装したてなのか、真新しい色です。
御朱印と御朱印帳
御朱印は通常の御朱印だけでなく、時期によって特別御朱印があります。
私が行った時は、新元号に備えて寿の印が押された特別御朱印が販売するという案内板がありました。
これを目当てに5月は多くの参拝者が来ることでしょう。
御朱印帳は赤、黒、ピンク等、種類が豊富(10種類)で、紅葉や桜のイラストが描かれています。
女性に人気ありそうな御朱印帳です。
本堂にも飾られていたのですが、むかで札というものが売られていました。
毘沙門天のお使いはムカデで、厄災や害虫の侵入を防ぐ札だそうです。
味がありながら愛嬌もあるお札ですが、あまり知られていません。
もっと大々的に売り出したら良いのにと思ったりしました。
アクセスと駐車場情報
JR:山科駅から徒歩20分。
市営地下鉄:山科駅から徒歩20分。
京阪線:山科駅から徒歩20分。
山科駅周辺はゴチャゴチャしているので、車で行くと神経を使うと思います。
徒歩で向かう方がスムーズに行けると思いますが、車の往来は多いのでお気をつけください。
駐車場:あります。
駐車スペースはそれほどないので、行事やシーズンによってはすぐに埋まると思います。
周辺に有料駐車場もないので、お気をつけください。
拝観時間:8:30~17:00 ※12月15日~3月15日は8:30~16:30。
コメント
この記事へのトラックバックはありません。
この記事へのコメントはありません。