大津祭 2018が中止にならず無事開催しました
台風が接近していたので、開催が危ぶまれましたが、予定通り10月6日、7日に開催されました。
観覧したことがなかったので、無事開催されてホッとしました。
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大津祭情報
大津祭は約400年の歴史があり、大津市において一大イベントです。
天孫神社の祭礼で、湖国三大祭の一つに数えられ、重要無形民俗文化財に指定されています。
お囃子とカラクリ人形が特徴で、その様子から「動く文化財」とも言われています。
大津祭のスケジュール
宵宮
6日の夕刻から宵宮が始まります。
昼1時頃から宵宮引きが行われます。町内周辺を周りながら、お祭り本番が近づいているとアピールします。
18時になると笛や太鼓等でお囃子で気分を盛り上げてくれます。
無数の提灯に浮かび上がった曳山は美しく、本祭で飾られるカラクリ人形が間近で見ることができます。
幻想的でどこか懐かしい雰囲気を楽しみたいなら、宵宮に行くのをお勧めします。
本祭
7日の9:30から本祭が始まります。
9時に13基の曳山が天孫神社前に集い、9:25になると町の中を巡回します。
昼休みを挟み、18時まで巡回、カラクリの演出が披露されて終了します。
巡行を観覧したけど粽(ちまき)はゲットできず
7日の9:20頃に天孫神社に向かうと、13基の曳山がズラっと並んでいました。
それぞれ担当する曳山の周りを曳山を引く人達が待機し、その周りを数多くの観覧客が囲んで、写真を撮っていました。
私も各曳山の写真を撮りまくりました。
しばらくすると、宮司さんがやってきて、安全祈願を曳山を引く人達と曳山にされました。
こういう様子を見ると、危険が伴う祭でもあるんだと再認識しました。
9:30になると、曳山が動き出しました。
曳山に乗った子どもや大人は一斉に太鼓や笛を使ってお囃子を奏で始めました。
お祭りという雰囲気が一気に増し、楽しい気分にさせてくれます。
狭い路地を高い曳山が引かれていきます。観覧していると、曳山から何かが放り投げられる光景を何度か見かけました。
投げられた物は粽(ちまき)です。天孫神社でお祓いを受けた厄除け粽(ちまき)で、ゲットできないか試みましたが、無理でした。
後で祭のスタッフに聞くと、適当に配るのではなく、予め決められている人に向かって投げるそうです。
曳山の綱を引く人を見ていて気が付いたのですが、こういう行事で曳山を引く人は男性限定というのが多いと思うのですが、この大津祭では女性もたくさん綱を引いていました。こういう男女関係なく参加できるというのは素晴らしいです。
そして写真でも分かるように、外人さんも引いていました。一見さんではないと思うのですが、外人さんにまで門戸を開いているのは、器の大きさを感じますね。
伝統も大切ですが、人種・性別関係なく楽しめるというのは今の時代に合っていると思います。
13基の曳山
曳山の中には、精巧に作られたカラクリがあります。
故事や能楽等から取材したこれらのカラクリは、全国で2番目に古いそうです。
これらカラクリは、決まった場所に着くと演じられ(所望)、観覧者を楽しませてくれます。
湊町の石橋山(しゃっきょうざん)。謡曲「石橋」に取材。
天呂山の岩石から、唐獅子が出てきて牡丹の花に戯れて遊び、再び岩の中に隠れます。
丸屋町の西宮蛭子山。
えびすさんが鯛を釣り上げる所作が人気。鯛を釣り上げた蛭子に商売繁盛の祈りが込められています。
鍛治屋町の西行桜狸山。謡曲「西行桜」から取材。
古木から桜の精が現れて、西行法師と問答する所望が見られます。
柳町の殺生石山。能楽「殺生石」に起因する。
所望は、玄翁和尚の法力によって石が二つに割れ、女官姿の玉藻前が現れ、その顔が狐に変わる。
中堀町の孔明祈水山。三国志の諸葛亮孔明が魏との合戦の際に、水神に祈って大勝した故事に因む。
孔明が扇を開いて水を招くと、水が沸き上がり、流れ落ちます。
丸屋町の西王母山。西王母の長寿伝説に桃太郎の説話を加えたもの。
桃の実が二つに割れて、その中から桃童子が生まれます。
猟師町の神功皇后山。神功皇后が戦勝を占って、針でアユを釣った故事に因む。
神功皇后が弓で岩に字を書く所作をすると、次々と文字が現れてきます。
太間町の龍門滝山。
どんな魚も上れないという黄河上流にある龍門山の滝を上ることが出来る魚は、ただちに昇天して龍になるという故事にちなみます。
玉屋町の湯立山。湯立神事を表しています。
祢宜がお祓いし、市殿が笹で湯を奉り、巫女が神楽を奏でます。
御在家町、下小唐崎町の郭巨山(かっきょやま)。
中国二十四孝の一人郭巨の故事に因みます。
郭巨が鍬で穴を掘り、黄金の釜を出すところを所望されます。
中京町の源氏山。紫式部が石山寺において源氏物語を書いたという故事にちなみます。
上京町の月宮殿山。謡曲「鶴亀」にちなみます。
鶴と亀の冠をかぶった男女の舞人が皇帝の前で舞うところ。
南保町の猩々山。能楽「猩々」から取材。
猩々が大杯で酒を豪快に飲む所望を見られます。
本祭外伝(別の楽しみ方)
西行桜狸山の曳山の屋根の上には、狸の剥製(?)がのっかっています。祭の先導をする守護神とのことです。
曇りだったため、写真だとはっきりとは見えませんが、少し怒ったような表情をしていて、悪霊等を追い払う効果がありそうでした。
大津祭曳山連盟の公式キャラクター、ちま吉グッズが大量に販売されていました。
ちま吉センターというのが臨時で設置され、その周りにはたくさんの子供が群がっていました。
私は犬好きなので、ちまいぬに注目。ちまき型の耳に、たれ目の目がマッチしていて可愛いです。マシュマロ以外に何かグッズを買おうか悩みました。
大津祭で賑わっている横で、こじんまりと大津絵展というのが催されていました。曳山が通る道から少し外れた所なので、見学者は少なかったです。
当時絵画は格式の高い物で、民衆には縁がありませんでした。大津絵はそんなニーズに応えて、無名の画工達によって生み出された絵画です。
大津絵の特徴は軽快な筆遣いと簡単な色付けで、独特な民絵として人気を博しました。
品の高い絵も好きですが、こういう民絵も見ていて楽しいものです。
月宮殿山の見送り幕は、トロイ陥落が描かれたゴブラン織です。
日本の伝統祭に異国の物があることに違和感しかありませんでした。
そのせいか、他の曳山と比べて写真を撮る方が多かったです。
昼頃になると、中央大通りに13基の曳山が一堂に会するのですが、その様子を見ている時に違和感を感じて観衆をジッと見ると、宇宙人を発見!!
写真を見たら一目瞭然だと思いますが、グレイタイプの宇宙人です。
テレビ局も来ていたので、目立とうと思っての仮装なのでしょうが、周りの人達は完全無視ですね(笑)
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