賀茂波爾神社は下賀茂神社の境外摂社【京都市左京区高野上竹屋町】
これまで色々な神社に参拝しまたが、意外と生活範囲内にある神社で参拝することが少なかったりします。
京都のラーメン通りとして有名な一乗寺から、徒歩数分の所にある賀茂波爾神社へ参拝しました。
賀茂波爾神社の由来
タイトルにある通り、賀茂波爾神社は下賀茂神社の境外摂社です。
摂社について。神社を参拝すると境内に小さな神社や祠があるのを見かけると思いますが、この小さな神社や祠が摂社です。
境外摂社について。摂社は必ずしも境内の中にあるとは限りません。周辺地域にもあり、本社から独立して別の土地を持つ摂社のことを境外摂社と言います。
賀茂波爾神社は住宅街の中にひっそりとあります。
自転車や車の行き来はありますが、景色に馴染み過ぎているせいで意外と素通りしてしまいます。
私も何度も素通りしていました。
神社のすぐ脇に水路があり、そこの景色は季節によって変貌するので、水路好き(?)の方がよく写真を撮られています。
駐車場があります。
車が数台駐車されていましたが、境内の中には人の気配がありませんでした。
参道を歩いていると、拝殿が見えてきました。
波爾井御神水。
波爾井の御神水、御薬水として広く信仰されています。
下鴨神社にも供えられており、京都の名水として有名です。
現在も飲めるため、ペットボトル等を持参して汲んでいる方もいます。
拝殿。
葵祭に先駆けて行われる御蔭祭では、ここで舞が奉納されます。
祭神は波爾安日女神と波爾安日子神
本殿。
祭神の波爾安日女神と波爾安日子神は天照大神の弟神であり、この二柱は疫病・厄除け等、数多くのご利益があります。
波爾という変わった(?)神社の名称は、祭神からとられたものかと思っていたのですが、どうやら諸説あるようです。
近くに流れている高野川が昔は「埴川(はにがわ)」と呼ばれていて、そこからとられたという説もあります。
そういえば、子供の時に波爾(はに)と聞いて埴輪をイメージしたのを思い出しました。
賀茂波爾神社と検索すると、「赤ノ宮」という言葉が出てくると思います。
昔は社殿を朱色に染めていたことから、「赤の宮神社」と呼ばれていたそうです。
ただ、これも諸説あり、この辺りで作られていた土器の材料が赤土であったことから、「赤」の文字がつけられたとも言われています。
確定されたものがなく、意外と謎の多い神社です。
権九郎稲荷社。
本殿の右側にたくさんの鳥居が立っていて、まさにトンネル。
この神社は比較的新しく、昭和に入ってから友禅の染色工場の方達が創建しました。
不況時に願掛けをしたら財を成した人が続出したため、商売繁盛のご利益があるとのこと。
当然私もお祈りしました。
余談ですが、ここの空間はモワっとしたものがあり、とても違和感がありました。
もしかしたらパワースポットかもしれません。
高野河原開墾来歴碑。
参拝してから気が付いたのですが、汚れて何が書かれているか読みづらい石碑があります。
どうやら、かつてこの辺りにあった「高野河原村」の起源が刻まれているようです。
江戸時代中頃、この辺りは高野川が頻繁に氾濫しており、人が生活するにはとても難しい土地でした。
何とかしようと、越後谷又兵衛という大阪の商人が治水事業を行いました。
その功績により、天皇から土地を与えられて村は発展したそうです。
商人と聞くと、「結局は商売のためやん!」という声もあるかもしれませんが、越後谷又兵衛も儲かり、人々にも恩恵があったのならwin winの関係が成立し、実に利にかなった事業だと私は思います。
御朱印
社務所。
昼頃に訪れたのですが、社務所は開いていませんでした。そのため、御朱印はゲットならず。
何が何でも欲しい方は、予め電話をして宮司さんがいるか確認をとっておくことをお勧めします。
後で知ったのですが、書置きされていることもあるようです。
多忙かもしれませんが、書置きかはちょっと残念かな・・・。
アクセスと御朱印情報
叡山電鉄:一乗寺駅から徒歩6分。
市バス:赤の宮で下車し、徒歩3分。
駐車場はあります。
拝観時間:自由。
拝観料金:無料。
電話番号:075-781-0010
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