アイススケートを子供に教える方法【滋賀県立アイスアリーナ】
アイススケート指導に自信のあるひだち教室長の安藤です。
冬なので、冬スポーツにチャレンジ!
ということで、生徒達をアイススケートに連れて行きました。
年齢の高い生徒達は既に滑られるようになっているので、年齢の低い生徒達のみの参加です。
A君(小学校中学年):明るく元気。ムードメーカー役。
Bちゃん(年中さん):本好き少女。不安先行タイプだが、経験すると飛躍的に伸びる。
J君(小学校低学年):自転車大好き。会話を二倍三倍面白くする力がある。
Contents
アイススケートの指導方法
自分は滑れるけど、指導となると出来ないと言う人は意外と多いです。
頭を打つ可能性があるから教えるのが怖いという言葉も聞きます。
発達障害の人の中には、運動が極端に苦手な人や感覚に問題を抱える人もいます。
そのため、教えたくても二の足を踏んでしまうという保護者も多いです。
不安になる気持ちはよく分かります。
しかし、たった二つのことを教えたら誰でも滑られるようになります。
・滑らずに歩く
・いっぱいこけたら上手くなる
アイススケートなのに滑らずに歩くとは、不可思議かもしれません。
実はこれが一番効率的な指導法で、子供のチャレンジ精神をくすぐります。
子供は練習で歩いていると、物足りなくなって滑ってみようかなと思うようになり、少しだけチャレンジするようになります。
すると、意外と怖くない・滑れると手応えを感じ、勝手に一人で頑張りだします。
そこまでの段階にいくと指導者はお役御免。後は見守りに徹します。
一人で練習していると、必ずこけます。
しかし、「いっぱいこけたら上手くなる」を信じ込ませているので、めげることはありません。
こけるというのは足を前に出せている証拠でもあるので、滑れるようになる過程で必須。
だからこそ、「いっぱいこけたら上手くなる」のです。
滑れない理由
アイススケートの練習をしても滑れない理由は二つあります。
・滑るものであるという思い込み
・こけたら痛いという恐怖心
フィギュアスケートなどを見ていると、アイススケートは滑るものと思い込まされます。
間違いではないですが、練習も滑るところからスタートというのは間違いです。
むしろ子供に恐怖心を植え付ける結果になります。
こけたら痛いのも事実。
だから「こけたら痛いから気をつけや」という言葉がけを自然と言ってしまいがち。
これも恐怖心の植え付けになっています。
滑れない子供というのは、大人の価値観の植え付けによって滑れなくなっているのです。
指導をする時は、大人の価値観を植え付けないことがポイントです。
アイススケート大好き
昔A君はアイススケート教室に少しだけ通ったことがあるそうです。
その時は結局滑れず、それから数年が経って、私の指導を受けることになりました。
A君には恐怖心はなかったですが、滑れないという思い込みがありました。
練習を始める前に、A君を含めた生徒達に伝えました。
私:「ひたすら歩いて」
私:「いっぱいこけなさい。そしたら上手くなる」
A君:「滑らなくていいの?」
私:「いいんです!」
A君は歩くことに驚いていましたが、言われた通り歩き続けていました。
そして20分後、いつのまにか歩く→滑るに移行していました。
滑りっぷりも豪快で、こけ方も豪快なA君。
こける度に痛がっていますが、それすらも楽しさになっていました。
もう私の指導や勇気づけは必要ありません。勝手に上達していきます。
帰る準備をしていると、A君はニコニコしながら私に言いました。
A君:「アイススケートが大好きになった。また親と一緒に来よう!」
滑れるようになったA君は自信に満ち溢れていました。
予想以上に早く上達してビックリ!
幼児の場合は時間が少しかかあります。
スケート靴を履き、まっすぐ立ち、歩く。
これは幼児にとって非常に難しく、泣き出したり弱気になる子供も多いです。
ところが、Bちゃんは一度でスクっと立ち上がり、スタスタと歩けました。
これには私もビックリです。
さらにもう一つ驚いたのは、最初から壁と身体の間に空間があったこと。
初めての子供は恐怖心のあまり、身体を壁に密着させて練習します。
ところが、Bちゃんは「こわい~」と号泣しながらも、身体は壁から離れていました。
手すりを持ちながら歩き続けること20分。
手すりから手を離して、私の所に歩いてくるように言うと、手を離して歩き出しました。
こけないようチョコチョコと歩きます。
それが出来たら仕上げです。
私:「もっと足を上げて~」「今のしっかりと足が上がってた!」
具体的な指示と褒めを繰り返していくと、Bちゃんの歩幅が大きくなりだしました。
すると、歩くではなく滑っている様子が何度か見られるようになりました。
上達してきたという実感がわいてきたBちゃんは、一人で練習するようになりました。
一人での練習中に何度もこけていましたが、怖がる様子はありません。
「いっぱいこけたら上手くなる」を信じ込ませることに成功していたからです。
後は経験していけば勝手に滑れるようになります。
恐怖心さえぬぐえばできる!
J君は壁に身体を密着させながら練習していました。
恐怖心があることは見て分かりますね。
足を高く上げることを意識させながら、ひたすら歩く練習。
バランス自体は悪くなかったので、10分経過したあたりで、手すりから手を離して歩いてもらいました。
案の定、歩けました。
しかし、恐怖心はなかなか拭い去れず、チョコチョコ歩きが長く続きます。
チョコチョコ歩きだとこけることはありませんが、滑るようにはなかなかなりません。
終盤では両足でスーと滑る場面が見られるようになりましたが、こける回数は2回だけ。
こける回数が少ないというのは、上手いからではなく、恐怖心が残っていることを表しています。
J君はもう少し時間がかかるかなと思っています。
負の思い込みが最大の敵
上の画像は、滑れる段階に近づいていたBちゃんの様子です。
突然「怖い~」と言い出してへたり込みました。
その理由は、他のお客さんの発言を聞いたため。
他のお客さんA:「怖い!めっちゃ滑る!!」
他のお客さんB:「滑るから無理やって!!!」
と言いながら、キャーキャー騒いでいたのです。
それを聞いたBちゃんは、『滑る』『怖い』『無理』と思い込むようになったのです。
Bちゃんは負の思い込みから脱却するのに時間を要しました。
それがなかったらもっと早く上達したかもしれません。
発達障害あるなしに関わらず、人の影響を受けやすい子供はいます。
年齢が低いほど影響を受けやすいので、指導者は常に負の思い込みをさせないよう配慮が必要です。
ひだち教室では、生徒の「やってみたい!」という気持ちを大切にし、新しいことにもチャレンジしてもらいます。出来ないことが出来るようになるよう、具体的で簡潔な指示を出しながら全力でサポートしています。
活動に関するご質問、お問合せもお気軽にどうぞ。
>>>お問合せフォームへ
アクセスと地図
JR:瀬田駅からバスに乗車。アイスアリーナ前にて下車。
駐車場:あり。151台駐車できます。
営業時間:10:00~17:00
高校生以下の料金:平日 600円 休日 750円
大人の料金:平日 1300円 休日 1700円
靴レンタル代:400円
障害者手帳や療育手帳を持っている方は5割引き
電話番号:077-547-5566
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