Discovery Worldでの体験活動~生徒達の学び編②~

押し付けの優しは成長の妨げだと思っているひだち教室長の安藤です。

今回はDiscovery Worldに行った時に、生徒達はどういうことを学び・育まれたのか。

どういう事が起きたかを2回に分けてもう少し詳しく書きたいと思います。

>>>生徒達の学び編1の記事

参加した生徒達は下記のメンバー。

Aちゃん(小学3年)、Bちゃん(小学4年)

C君(小学3年)、D君(小学4年)

E君(中学生)

Discovery Worldは障害に理解のあるスタッフが揃っている

Discovery Worldの店主は、ガイドヘルパー経験者。

障害のある子供や大人への接し方を熟知されています。

店主が生徒達に説明している様子を見ていると、慣れているなという印象を受けました。

生徒達の注意を向けるのを大事にされていたから。

これは簡単そうに思えて、意外と難しいことです。

他のスタッフは障害についての理解がある。

※理解というのは、ここでは知識ではなく受容する器のことを指します。

体験中、私は安心して生徒達をお任せできました。

Discovery Worldで育まれ学べること

Discovery Worldでの体験はどんな意義があるのか?

私は下記のようなことをねらいとしていました。

・新しい世界を知る

・得意不得意を知る

・チャレンジ精神を養う

・お互いを共感し合える

・自信がつく

・巧緻性を高める

新しい世界を知るできるというのは、特に大きなねらい。

実際活動してみると、それ以外のことも育まれ、学びの機会となりました。

豪快さと繊細さを求められる化石発掘体験

化石発掘体験では、ハンマーとねじ回し(ノミ代わり)を使って削ります。

化石に使われている石膏(?)は見た目以上に固い。

ハンマーで削ろうとしても、簡単には削れません。

結構な力で叩く必要があります。

力の加減が難しいタイプのD君は、なかなか削れませんでした。

私や他の生徒の指導効果もあって、D君は徐々に加減を理解。

でも、D君はやっていく内に自分自身の力で削れるようになりました。

この調子で経験を積んでいければ。

そう思っていた矢先に、トラブルが起きました。

優しさは時には成長の機会を奪う

E君は手先が器用で、こういった作業はとても好き。

絶対的な自信があります。

優しさがあり、他の生徒を手伝おうという意識もあります。

今回は自信と優しさが間違った方向に働いてしまいました。

D君は削れるようになったとはいえ、削るスピードが遅かった。

一見すると、苦戦しているようにも見える。

それを見たE君。

E君「やってあげるわ」

そう言って、D君の化石を削り始めました。

そこでD君は拒否れば良いのですが、圧倒されて削る様子を眺める。

それでは経験を積めないので、私はD君自身がやるからとE君に声をかけました。

E君は良いことをしたのに、注意を受けたことが納得いかない様子。

E君は少しムッとした表情をしました。

発掘された化石を組み立てていきます。

それほど難しくはないが、プラモデルに馴染みがないと苦戦するレベル。

D君は組み立てに苦戦していました。

でも、試行錯誤していたのでいずれ出来るだろう。

私は見守っていました。

ところが、

E君「こうやってやるんやで。やってあげる」

さっさと組み立て終えたE君は、D君の化石を組み立て始めました。

このままでは、D君の成長の機会がなくなる。

私は毅然とした態度をとりながらE君を止め、理由を説明しました。

E君「やってあげてるのに、なんで怒られなあかんの?」

私「手伝おうとする気持ちは良いこと」

私「でも、手伝いたいなら、出来るように教えてあげて」

私「やってあげるというのは、成長の機会を奪うことやねん」

私「努力や教え方次第で出来ることは、自分でやってもらった方が成長に繋がる」

私「ひだち教室では、そういう方針をとっている」

私「教えることが出来ないなら、見守ってあげて」

それでも納得のいかないE君は、ふてくされて柱の影に座り込みました。

優しさは大事。

でも、押し付けの優しさは子供が成長する機会を奪うことになります。

だから、見守るという姿勢も優しさと同じぐらい大事。

勿論、どうしても無理な場合はやってあげた方が良いです。

因みに、この時は納得がいかなかったE君。

後日の反省会で、別の言い方をすると納得しました。

私「E君はプラモデル好きやろ?」

E君「うん」

私「プラモデルを組み立ててる時にちょっと苦戦したとする」

私「そこへ、やってあげるわと言って、他の人に組み立てられたらどう思う?」

E君「あ~、そういうことね」

立場を自分に置き換えて説明したら、納得しました。

あの場あの瞬間に、この説明をしていれば良かったですね。

私の中の反省点ですね。

左右別々の動きが求められるフルイドドール

フルイドドールは人形に絵具を垂らして模様や色や模様をつけます。

垂らすだけなら簡単。

でも、難しくする要素がありました。

・絵具の量が決まっている

・まんべんなく垂らす必要がある

片方の手で加減を調整しながら垂らす

・指先だけで人形を回転させる

左右の手は別々の動きで、同時作業が求められます。

手先が不器用なタイプは意外と難しい。

Bちゃんは苦戦しました。

絵具の量が決まっていなかったら、そのまま見守っていたことでしょう。

でも、量が決まっているため、スタッフさんがサポートに入ってくださいました。

経験という意味では、少し物足りないと個人的には思いました。

好きなだけやらせたら、絶対楽しめると思います。

ひだち教室でも、似たようなことをやってみようかなと画策中。

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