あきんどの里でレザークラフト体験【滋賀県近江八幡市】

ハンマーを使うと一度は指を叩くひだち教室長の安藤です。

近江八幡と言えば、水郷めぐりが有名です。

また、最近ではラ・コリーナというお店兼観光地が有名になってきましたね。

>>>ラ・コリーナの記事

実は近江八幡には体験施設が複数あります。

あきんどの里という敷地内に、その一つがあります。

今回生徒達を連れて行ったのは、COGOCOROというレザークラスト体験ができる施設。

そんな施設に参加した生徒達はこちら!

A君(小学校高学年):明るく元気。プログラミングに興味がある。

Bちゃん(年長):本好き少女。不安先行タイプだが、経験すると飛躍的に伸びる。

K君(高校生):真顔で面白いことをよく言うタイプだった。過剰に努力を強いられている環境にいる。

今回は2年ぶりにK君も活動に参加。

2年前は周りを楽しませる、非常に明るい生徒でした。

ところが、現在のK君は真逆の様相。

高校に上がったK君は、キャパを超えるしんどい環境に身を置いているそうです。

私は覇気の無いK君の姿を見て、大変ショックを受けました。

K君の頭の中のモヤモヤが少しでも薄まるように努めようと心に誓い、今回の活動に取り組みました。

レザークラフト体験ができるCOGOCORO情報

COGOCOROが店を構えるあきんどの里は、平成9年に作られました。

近江八幡独特の家屋を再現した施設。

中央の辻広場では、フリーマーケットや朝市なんかも催されます。

あきんどの里自体は20年以上の歴史がありますが、COGOCOROは6年前にオープン。

「幸せを届けるものづくりがしたい」という強い思いからスタートしたそうです。

店にはたくさんのレザー製品が陳列されていました。

オリジナル感あふれる物ばかり。

自分達が飼っている動物の写真を渡すと、レザー製品にプリントすることもできるとのこと。

動物好きにはたまらないサービスですね。

ただ、COGOCOROはレザー製品をただ売るだけの店ではありません。

オンリーワンの物を作ってほしいという思いから、レザークラフト体験にも力を注いでいます。

レザークラフト体験の魅力とは?

レザークラフト体験をするにあたって、私は下記のねらいを設定しました。

そのねらいが魅力にもなっています。

・職人の世界に触れる

・目と手の協応の向上

・世界に一つたけの物を作る喜び

・集中力がつく

・日頃の雑念を忘れる(出来れば脳内をリセットする)

作るのが好きなBちゃんやA君にとっては、職人の世界に触れられる体験は大きな意義があります。

K君にいたっては、日頃の雑念を忘れるが一番のねらいです。

何故なら、今の彼には頭の中のモヤモヤを一時でも忘れることが、心の負担軽減に繋がるから。

レザークラフト体験開始!

体験がスタートすると、レザーが配られました。

初めてレザーに触れる生徒達は興味津々。

店のスタッフから、まずは何を作りたいかを訊かれました。

A君とK君はキーケース、Bちゃんはコインケースを製作することにしました。

作るものが決まれば、型抜き開始。

重厚感のある型抜き用の機械を使います。

見た目通り力が必要な作業。Bちゃんは大変苦労しました。

レザーの表と裏は全然手触りが違います。

表はツルツルしていて、裏はザラザラしています。

A君はその違いをこんな風に例えました。

A君:「亀と鶴レベルで違います」

面白い表現ですね。

小物故の難しさ

レザーを磨く工程はかなり地味です。

水を含ませた麺棒で外周を濡らし、ヤスリでこすります。

危険な作業ではないので、作業をしながらお喋りができます。

A君は店のスタッフに向かって、歴史関係のお話しをしながら磨いていました。

とはいえ、物が小さいので磨くのは結構大変。

K君は他の2人よりも手が大きいせいか、磨きづらそうでした。

過集中状態のK君は一言も発することなく、磨き続けていました。

ハンマーは度胸で上達!

磨き終えると、次はレザーに色々な模様を描きます。

描くというか、ハンコの要領でレザーに色々な形をつけます。

象や雪だるまといった可愛いものもあれば、アルファベットも用意されていました。

レザーにくっきりと模様をつけるためにハンマーを使用します。

イラスト等が彫られた鉄の棒(杭)に、ハンマーで打ち付けてレザーに跡をつけるのです。

ハンマーに慣れていない人間にとっては、非常に怖い工程。

ハンマーで指を打ってしまう危険性が高いので、多くの人は神経を使います。

不器用さがあると尚更怖いです。

不器用なA君とK君は恐怖との戦いでもあるので、最初はトントントンと弱く叩いていました。

弱いとなかなか跡がつかないので、時間がかかります。

とはいえ、人間は経験していくと感覚的に理解していく生き物。

A君とK君は徐々に力加減が分かり、恐怖心も薄まっていきました。

最後の方になると、豪快にハンマーを振り下ろすA君とK君の姿を見れるようになりました。

Bちゃんはというと、ハンマー使いとしての素質がありました。

幼児とは思えないほど、最初から豪快にハンマーを打ち下ろせたのです。

最初はスタッフのサポートつきでやっていましたが、早い段階で一人で打ち始めました。

Bちゃんは一度指を打ってしまいましたが、めげることなく、打ち続けました。

ハンマー使いとして覚醒した瞬間だと、私は確信しました。

完成した作品は実に綺麗ですね。

A君はシンプルなキーケースですが、こだわりが詰まっています。

A君:「僕には僕なりの美学がある」

製作途中で放った一言。

私がよく言う言葉なので、A君から私の影響力が垣間見えました。

Bちゃんのコインケースは女の子らしく模様がたくさん。

Bちゃん:「楽しかった。またやりたい!」

とても強い達成感がBちゃんから感じられました。

K君に感想を訊くと、K君は『気の利いた事を言わなければいけない』という思考に苛まれだしました。

心に負荷がかかったと感じた私は、感想を訊くのをやめました。すると、

K君:「楽しかった」

と、俯きながらボソっと言ってくれました。

K君は集中して作業に取り組めたので、日頃の雑念を少しは忘れられたようです。

ただ、表情を見る限り、頭の中をリセットするには至っていない様子。

この2年で蓄積した心のしんどさの強さが伺えますね。

K君はそんな状態でも、写真を撮る時はニコっと笑顔を見せてくれました。

次回の活動では、なんとかリセットさせたいものです。

ひだち教室では、生徒の「やってみたい!」という気持ちを大切にしつつ、自信に繋がる活動も行っています。また、職人の世界に触れる機会を設けることで、新しい自分を発見できることもあります。

活動に関するご質問、お問合せもお気軽にどうぞ!

>>>お問合せフォームへ

アクセスと地図


JR:近江八幡駅で降車。近江鉄道バス(長命寺方面行)に乗車し、学園前で下車してすぐの所にあります。

駐車場:無料駐車場有り

営業時間:10:00~18:00

定休日:木曜日

電話番号:080-9757-5899

体験料金:4400円 ※作る物によって体験料は変動します

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