サイコロの旅Vol.4~名古屋で宿泊活動~

ガラス体験はまたしたいと思っているひだち教室長の安藤です。

今回は2日目です。

>>>サイコロの旅Vol.1の記事

>>>サイコロの旅Vol.2の記事

>>>サイコロの旅Vol.3の記事

SSTとして有用なサイコロの旅

サイコロの旅は非日常な活動ですが、同時に日常的な活動と言えます。

求められる知識やスキル等は日常生活で頻繁に使うからです。

サイコロの旅をするにあたって、私は下記のねらいを設定しました。

・知らない世界に触れる

・瞬間的に計画を立てる力を養う

・意見を言う意識を高める

・相手の発言を聞く意識を高める

・社会性を養う(例:折り合いをつける)

・調べるスキルを養う

・違う視点から物事を考えることを知る

・勇気を出して行動をする力を養う

・「ま、いいか」精神を身に着ける

・共感力を高める

社会人のA君とB君は上記の6~7割を出来るようになりました。

大学生のC君と就労移行支援を受けているD君はそれほど多くない。

C君とD君はどのような変化が見られるか、楽しみです。

サイコロの旅のルール

今回は、近畿全域を対象としたサイコロの旅のお話しです。

サイコロの旅ルールは下記のようになっています。

・1~6の欄に観光地や店名を書く

・均等にサイコロを振る人を決める

・決定は全てサイコロに委ねる

・どんな事があっても、決定には従う

・予想外なことが起きた場合は話し合いをして決める

ネットカフェで宿泊

今回参加した生徒達は大学生と社会人。

なので、ネットカフェで泊まることは可能です。

また、ネットカフェでの宿泊経験のある生徒達。

ネットカフェで宿泊するメリットを経験しています。

・値段が安い

・ジュース飲み放題

・食べ物がある

・カラオケやゲーム、漫画を堪能できる

生徒達は意気揚々と店に入り、各々楽しみました。

睡眠不足に苦しむ生徒達

翌朝、玄関で集合。

皆一様に眠たそうでした。

理由を尋ねると、

生徒達「あまり眠れなかった」「4時間ぐらいしか眠れてない」

確かに、私もあまり眠れませんでした。

妙に寒くて、店内で流れる音楽も少し大きかった。

これは初めての経験です。

ガラス工房へ向かう電車内では、生徒達は目を閉じて眠っていました。

グラス作りは大人だからこそ楽しい

ガラス工房は、レゴランドのすぐ隣にある体験エリアにありました。

詳しいことは別の記事で書こうと思いますが、生徒達に大好評でした。

大人な体験という感じで、後日送られてきた作品も上質な仕上がり。

小学生も体験できるそうですが、できる工程は少ない。

だから、大人になった時に体験することをお勧めします。

特別支援教育の世界に欲しい人材

生徒達はグラス作りを楽しめました。

工程そのものが楽しかったのも要因ですが、別の要因もあります。

指導してくださったスタッフが、実に素晴らしい女性。

指導者として、最高の人材だと思います。

・根気がある

・安心感のあるトーンで喋る

・励まし続ける

・褒める

・素晴らしい笑顔

・サポート&チャレンジの振り方が絶妙

もうえ、特別支援教育の世界に欲しい人材だと思います。

名古屋コーチンは高過ぎるから話し合い

グラス作りを終えた生徒達は、昼食のサイコロを振りました。

決まったのは名古屋コーチン親子丼。

私達は喜び勇んで有名店に向かったのですが、値段を見てビックリ。

お昼には食べるには高すぎる値段。

生徒達は話し合いの結果、もう一度振ることにしました。

その結果、味噌煮込みうどんになりました。

名古屋名物味噌煮込みうどん

名古屋名物味噌煮込みうどんの有名店、山本屋。

有名店なので、30分ほど列に並びました。

予想通り美味しかったです!

また、食べに行きたいですね。

名古屋水族館

最後の観光地は名古屋水族館。

水族館に着いたのは、15時を過ぎていました。

生徒達の足取りが重い。

睡眠不足と疲労感が顔と動きに出ていました。

深海魚など、面白い展示物は沢山ありました。

しかし、生徒達の反応は薄く、淡々と見て周りました。

後日、名古屋水族館のことを尋ねると、

「あまり覚えてない」

という答えが返ってきました。

文章の書き方を教える

活動中に、どうしても生徒全員に考えて欲しいことがありました。

それが、画像にある文章。

「今ファイルを送るのが良いまたは一度近藤さん(仮名)などにチェックしてもらうのどちらにした方が良いですか?」

大学生(ASD)が私に送って来たメールの文章。

言わんとしていることは分かります。

しかし、実に読みづらい文章。

社会に出た時に、こういった文章を書くと厳しく注意を受けるでしょう。

そこで私は、学びの機会を作ろうと思いました。

大学生の了承を得て、全員に読んでもらい、修正の文章を考えてもらいました。

あれほど眠たそうにしていた生徒達は、目を輝かせて考え始めました。

私の想定以上に生徒達の興味をひいたようです。

分からない生徒に、私は文章の書き方のコツを少し教えました。

生徒達はそのコツを基に、文章を考えました。

最終的に、全員読みやすい文章を書くことに成功。

因みに、どうしてこんな読みづらい文章を書いたのか?

私は大学生に尋ねました。

生徒「点とか丸を使わない方が綺麗な文章になるって、テレビの人が言っていた」

ASDのある人は、理屈を深く考えないで情報をそのまま受け取る傾向が強い。

その結果、誤学習に繋がるケースはよくあります。

今回みたいな誤学習のケースは、学校では見えにくいです。

というのも、レポートにしろ宿題にしろ、パターン化されているから。

ASDのある人はパターン化には強いので、誤学習していることは見えにくいです。

誤学習が垣間見える瞬間は3パターンあります。

・日常生活での何気ない言動や行動

・メールや会話でのやりとり

・外での体験活動中

今回は二番目が該当。

実は一番多くみられるのは、外での体験活動中です。

宿泊活動は長時間の活動なので、それだけ発見される可能性は高まります。

これからも継続して宿泊活動をしていきたいですね。

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