小学生達の初めての宿泊活動Vol.3~出来るために機会を作る~
ホームシックは無縁のひだち教室長の安藤です。
引き続き、宿泊活動についてのお話しをしようと思います。
宿泊活動をする理由
宿泊活動は時間があります。
だからこそ、普段出来ないことに時間をかけることができる。
・現在、どの程度の生活スキル力があるのか?
・どういうことを苦手としているのか?
・長時間親元から離れるとどういう心理状態になるのか?
・自立心がどの程度芽生えているか?
といったことが見えてきます。
こういった情報は、指導方針や環境設定を作る時に役立ちます。
また、宿泊活動をする別の理由があります。
・保護者に休んで欲しい
ほんの少しでも、育児から解放されるというのは大事。
それが良好な親子関係を維持するのに役立つからです。
我が子が宿泊活動している間に、飲みに行こうと計画を立ててた保護者もいました。
どうぞどうぞって感じです。
予定通りにはいかないもの
食事→入浴→レクリエーション→おやつ→歯磨き→就寝
このような流れを予定。
高学年ならば、予定通りにいきやすいでしょう。
しかし、宿泊活動の参加者は違います。
Aちゃん(小学2年) Bちゃん(小学3年)
C君(小学2年) D君(小学3年)
低学年なため、予定通りにいくとは限りません。
実際、予定通りにはいきませんでした。
自分を律する生徒
夕食に、生徒達に大好評のレンコンチップも作りました。
Aちゃんも大好きな逸品。
以前レンコンチップを出した時、Aちゃんは皆のことを考えずに取り過ぎました。
そんな事があったとAちゃんに伝えました。
するとAちゃんは驚きの表情をしました。
自分はそんな事したんだと、初めて気が付いたようです。
出されたレンコンチップを皆でとり始めます。
Aちゃん「とり過ぎないようにしないと」
Aちゃんは呟きながら、レンコンチップを取り過ぎないように意識していました。
発達障害のある人の中には、自分の行動を客観的に見るのが苦手ということがあります。
そういうタイプには、遠まわしに注意するのではなく、しっかりと伝える方が良い。
それが学びとなり、行動修正へと繋がります。
入浴準備の意識
女の子達が先に入浴し、次に男の子達が入ることに。
女の子達が部屋に戻ってきたので、私はC君とD君に入るよう促しました。
C君「うん、入って来る」
D君「分かった」
ゲームをしていた二人はゲームを閉じ、意気揚々と脱衣所へと向かいました。
着替えなどを一切持たずに・・・。
私「ちょいちょい待ちーな、二人共そのまま行くん?」
C君&D君「?」
うっかりミスかなと最初は思いましたが、気づいていない様子。
二人は再度脱衣所に行こうとしたので、止めました。
私「何か忘れてない?」
C君&D君「・・・ああ~、忘れてた」
そこで繋がったようです。
・環境の変化に合わせた意識の変化が弱い
・自分で責任もって準備する意識が低い
上記の理由が考えられます。
教えるのは簡単だが、それだとなかなか意識づけが難しいです。
自分で気づくこと。
それが何よりも重要。
そのためには、自己責任を負うという環境を整えて経験を積む機会を作る。
少し時間はかかりますが、最終的にはそれが一番効果的です。
洗髪指導
C君は、シャンプーハットを使用してでしか洗髪したことがないと聞いていました。
そこで、せっかくの機会なので、シャンプーハットなしで洗髪にチャレンジしてもらいましょう。
と保護者に提案し、了承してもらっていました。
私「今回はシャンプーハットなしで洗ってみようか」
C君「うん」
もう少し反発があるかなと予想していましたが、反発はない。
しかもC君は緊張することもなく、普通に洗髪できました。
少し拍子抜けですが、これで一歩前進ですね。
次にD君が洗髪を始めると、ビックリしました。
目を開けた状態で頭を洗い出したのです。
シャンプーがついた状態なので、目に入るのが怖くないのだろうか・・・。
目をつぶるように促しましたが、
D君「大丈夫」
と言ってそのまま継続し、何事もなく終了。
事前にシャンプーの注意書きを読ませれば良かったですね。
また機会があれば、読んでもらって意識づけを試みようと思います。
次回の記事で一日目が終了となります。
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