キノコな菌神社【滋賀県栗東市中沢】

最近栗東市が熱いです。

昨今では大野神社が話題になっていますが、栗東市にはその他にも珍しい神社があることはご存知でしょうか?

古社の菌(クサビラ)神社情報

菌神社はなんとも辺ぴな所にあります。

ナビに案内されながら車で向かったのですが、目的地に近づいても旗のような目印となるものがなく、軽く戸惑いました。

ただ、神社がありそうな雰囲気を醸し出している林があったので、その周辺を見渡すと、目印となる朱色の橋を見つけました。

その朱色の橋の先を見ると、神社発見。

神門が設置されていて、両柱には菌神社とデカデカと書かれた提灯がつけられています。

鳥居ではなく神門?と思う方もいると思いますが、実は鳥居はここにはありません。

神門と逆の方向を見るとあります。

石で作られた鳥居は松の木に隠されるように立っているため、遠目からでは見つけにくいです。

おそらく初めて参拝する多くの人は橋の方に目を奪われ、参拝を終えてから初めて鳥居の存在に気が付くと思います。

私も参拝を終えて振り向いた時に気が付きました。

神社は木々に囲まれ、とても不思議な空間になっています。

木に守られているけど、木を護っている。

そういう不思議な相関関係が成り立っていると、直観的に頭に浮かびました。

拝殿。

本殿。

菌神社は637年に勧請された古い神社で、市指定の文化財となっています。

1325年に社殿造営後、1691年に再建されました。

本殿は一風変わった造りになっています。

本殿は向拝柱の面が大きく、内外陣境の幣軸も面の取り方が大きくて、丸く古式を示しています。

しかし、化粧垂木は母屋、向拝共に面をとり、向拝の枠肘木は木口まで面をとるなど従来の形式を受け継いでおらず、蟇股上に斗をのせずに肘木まで一体につくっています。

さらに、柱上大斗が受ける肘木に絵様を付け加えて派手にしているのは特徴的です。

元禄時代の意匠感覚を見ることができ、一間社流造の本殿としては大規模で貴重な建築物です。

菌神社の由来

大昔にこの地で大飢饉にみまわれた時、竹田折命が乳母の田を植えたところ、一夜にして境内にキノコが生えて人々を救ったという言い伝えがあります。

この地域に人々にとって、菌神社は神聖な場所なのが分かります。

主祭神は大斗能地神(おおとのじのかみ)と大斗乃辯神(おおとのべのかみ)です。

イザナギやイザナミの先々代にあたる神様で、とても古い神様を祀っています。

古代から伝わる祭礼

毎年5月5日の祭礼では、古代より伝わるジャコのなれずしを神饌として供えられます。

なれ寿司は乳酸発酵された食べ物なので、菌と深い関わりがあります。

菌に関連するとあって、漬物や発酵に縁がある人達がお参りすることもあるそうです。

そういえば、以前ぬか床作り体験で指導してくださった先生が菌神社に参拝したという情報をフェイスブックに上げていました。

御朱印

御朱印は神社それぞれに特徴があり、菌神社の御朱印にはキノコが描かれています。

他では見られない特徴なので、どうしても欲しかったのですが、菌神社には宮司さんが常駐していないため、購入することはできません。

では、どこで手に入るのか。

実は菌神社から離れた所にある伊砂砂神社で受け付けています。

その案内が本殿に貼られていたので向かったのですが、宮司さんがおらず・・・。

宮司さんが境内にいない場合は、宮司さんの家に直接お越しくださいという貼り紙があったので、家に向かいました。

しかし、家にもいませんでした・・・。

たまたま居ない時間帯に行ってしまったようで、運が悪かったと言わざるを得ません。

私みたいな体験をしないよう、伊砂砂神社へ行く前に御朱印を受け付けているか確認の電話をすることをお勧めします。

アクセスと地図

JR:栗東駅東口から徒歩14分。草津駅東口から徒歩20分。

駐車場はありません。

周辺に有料のパーキングもないので、近くのコンビニに駐車してから急いで参拝しました。

それはあまり良いことではないので、参拝後にはコンビニでお買い物をしました。

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