長等神社のお祭り【大津市三井寺町】
大津市の商店街を歩いていると、長等神社で秋祭りが催されるいう張り紙を見つけ、行ってきました。
天智天皇ゆかりの長等神社情報
大津市の菱屋商店街を通り、長等商店街を抜けてさらに西へと進むと、朱色の楼門が見えます。
周りの家や店とは一線を画すような雰囲気を醸し出していて、異質です。
1905年に、技師安藤時蔵と技術員青池安太郎の設計によって建てられこの楼門は、大津市の指定文化財です。
小型ながら上下の均斉が美しく、左右の広がりも適度で、各部の曲線も美しくとられていて素晴らしい姿をしています。
楼門の柱には、色鮮やかな衣装を着た二体の像がありました。
天智天皇が大津宮へ遷都の際に、鎮護として須佐之男命を志賀の長等山岩座谷の地に祀られたのが、長等神社の始まりと言われているので、どちらかの像が天智天皇なのでしょうが、どこにも説明が書かれていなかったので、もう一体は何なのか分かりません。
楼門を抜けると、拝殿がすぐ目の前にあります。
普段は人の気配がほとんどなく、拝殿の扉も閉じられています。
しかし、秋祭りではキッズダンスを披露するとあって、拝殿が開放され、子供達の拝殿の中でダンスを披露していました。
拝殿の周りはこの通り、人で賑わっていました。参加者は地元の方が主なので、注目している方はいませんでしたが、歌碑があります。
「さざなみや 志賀の都は荒れにしを 昔ながらの 山桜かな」
平の清盛の弟、平忠度が詠んだ歌です。
平忠度は一度訪れたであろう長等の春の清盛を思い起こして、平家都落ちの際に呼んだのではないかと伝えられています。
この歌碑は長等山の山上に建てられているのですが、より多くの人々に見て頂くために、その歌碑を模して長等神社に建碑されたものです。
長等神社本殿。この中で新嘗祭が行われました。天皇が五穀の新穀を天神地祇に勤め、また、自らもこれを食べ、その年の収穫に感謝するというものです。
午前9時から行われたのですが、本殿の中には一般の人は入れず、外から眺めるだけした。
しばらく様子を見ていると、参列者が何か葉っぱを咥えながら供物を倉庫から運び出し始めました。
一体何を咥えているのか、とても気になったので宮司さんに尋ねると、さかきの葉っぱだそうです。
供物に息がかからないようにさかきの葉っぱを咥えているそうですが、そういう姿を初めて見たので新鮮でした。
御朱印やお守りよりも食べ物が人気
御朱印やお守りが売られている社務所はイベントホールと連なっています。
普段は社務所で宮司さんが御朱印を書いているだけなので周りは静かですが、秋祭りの時はイベントホールが古本市として開放されていました。
一冊100円でお得ではありますが、なかなか興味がわくような本はありませんでした。漫画があれば、子供達にももっと興味をもってもらえたと思います。
古本市のすぐ目の前はお好み焼きや焼き鳥が売られていました。焼き鳥とお好み焼きは大人気で、よく売れていました。
お好み焼きは冷凍物を焼いてソース、マヨネーズ、かつおぶし、青のりがかけられているというお手軽な物ですが、お好み焼きの周りの部分はカリカリしていて味も悪くなかったです。むしろ好きな部類といっても良いです。
みたらし団子は小ぶりで、1本100円。タレは甘いですが、思ったよりも甘さは控えめでした。
味やサイズを考えると高いという印象ですが、他に甘い料理がなかったこともあって、購入されるお客は多かったです。
長等神社の外周を歩いていると、デカデカと馬神神社と書かれた看板を発見。
神社の中にさらに別の神社があるとは思ってもいなかったので、驚きでした。
古来より牛馬の守護神として、全国の三馬神社の一つです。
豊臣秀吉が信仰したと伝えられており、その他にも言い伝えが残っています。
寛永年間に日本各地で牛馬の病が蔓延した時、馬神神社の神札を諸国に領布したところ、病がおさまったと言われています。
昔から、東北、関東、山梨、長野など、牛馬の使用が盛んな所や、競馬関係者がよく参拝されています。最近では、競馬愛好家や馬年生まれの人がよく参拝にこられるそうです。
馬神神社に近づくと、馬の形をしたかわいい絵馬がくくられていました。
絵馬がくくられている所に、タイアポロン号、タフネスヤマト号といった競走馬につけられていそうな名前が書かれた札がかけられていました。競走馬の名前かと思い、ネットで検索してみましたが、ヒットせず。
空想の名前なのかもしれませんが、一体どういう理由があって書かれたのか気になります。
アクセスと駐車場情報
JR:大津駅から徒歩15分。
京阪線:三井寺駅から徒歩7分。上栄町駅から徒歩10分。
神社に専用の駐車場はありません。神社の周りにとまっている車が何台か見かけましたが、おそらく違法です。
コインパーキングが近くにありますが、少し離れていますが三井寺の駐車場にとめてから行くことをお勧めします。
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