発達障害と環境~最終的に大切なのは?~

環境が人を変えると信じているひだち教室長の安藤です。

発達障害の中には、ASD(自閉症スペクトラム障害)やADHD(注意欠如・多動性障害)などがあります。

それぞれに特性があり、全くの別物と捉えられています。

しかし、実は共通するものが存在します。

それが、『環境の左右されやすさ』。

勿論、定型発達の人にも左右されるでしょう。

発達障害の人は、その比にならない。

それぐらい環境に左右されます。

今回は、そんな環境についてお話ししたいと思います。

環境とは?

環境の定義は人それぞれかもしれませんが、私は下記の4つがあると考えています。

・部屋の環境

・物の環境

・ルールによる環境づくり

・人的環境

どれも大切で、学習面、生活面、仕事面といったことに多大な影響を及ぼします。

これらが崩れることで、学校への不適応や学びにくさ、仕事の困難などが生じます。

環境づくりを別の言い方にしたら、構造化。

発達障害のある人が最大限の力を発揮して、主体的に学べるようにすることを指します。

また、ストレスなく動けるようにするためでもあります。

部屋の環境

部屋の環境づくりは特に学習面で大切。

学校では比較的取り組みやすい環境づくりですね。

・掲示物を減らして刺激を減らす

・少人数による学びの場

・落ち着けるスペースを設ける

・物の配置を固定する(表示標識がなされている)

・集中しやすいようパーテーションの設置

・スケジュールの提示

・席の配置

自宅の部屋となると、少し難しさが出てきます。

自室はどうしてもゲームやらテレビといった刺激物があるので、勉強に集中しにくい。

別に勉強部屋があるのが理想です。

それが難しければ、ルール作りで補完した方が良いでしょう。

物の環境

発達性協調運動障害や感覚に問題があると、物を使って補う必要があります。

また、読み書き障害があると、努力だけでは難しい部分があるので、物を使っての補完は必須。

・自動鉛筆削り

・滑りにくい定規

・光の反射を抑えたノート

・タブレット

上記は一例ですが、このような物の環境づくりは比較的しやすいです。

ただ、学校によっては認められないケース(例:黒板に書かれたことを撮影)もよく聞きます。

交渉する時は専門家にも同席してもらう方が良いでしょう。

ルールによる環境づくり

ルール作りは生活面において特に重要。

自立心や自己責任が上手く育まれないまま大人になった場合も有効になってきます。

・勉強を済ませてからゲームをする

・キレる場合は決められた物(例:大きな人形)に当たる

・携帯電話代やネット代は自分で稼いで支払う

・困った時は支援者にまず相談する

例を挙げれば沢山ありますが、ルールがあるとないとでは当事者の思考や行動が全然違います。

不安が強すぎて、バイトを断固拒否していた生徒が実際いました。

そういう生徒に、上記(3つ目)のようなルールを設けることで、働く意識が出た事例があります。

言葉による働きかけをしても、そう簡単には意識は変わりません。

でも、ルールを作ることで意識が変わることはよくあります。

では、ルールを作れば大丈夫かと言えばそうではないです。

最後に必要になってくるのは『人』です。

人的環境

部屋の環境、物の環境、ルールによる環境作りについて述べてきました。

どれも重要ですが、最終的に大切な環境は人的環境。

他の3つの環境に恵まれてなくても、人的環境に恵まれていたら、やっていけたりします。

逆に、人的環境だけが恵まれていなかったら、それだけで悪い方向へ向かうケースもあります。

人的環境に恵まれるか恵まれないかで、人生が変わるといっても過言ではありません。

・友人

・毅然な態度をとれる人

・障害を理解してくれる人

・障害に理解はないが、その人自身を認めている人

・適度な距離間がある人

・怒らない人

・チャレンジを褒める人

・相談にのってくれる人

・やり方を教えてくれる人

・感謝してくる人

・苦楽を共にする人

・子供扱いをしない人

学校や職場に友人がいると心の支えとなり、継続して登校や出勤する力にもなります。

毅然な態度は、ルールの効力を発揮させるために必要。

ルール作りで満足して毅然な態度をとれないでいると、ルールは意味をなさなくなります。

逆に、NGの人的環境というのも存在します。

・過干渉する親

・『親心支援』をする人

・暴言を吐く人

・「これぐらいできるやろう」という期待感の高い人

・自分の価値観を押し付ける人

・当事者の考えを認めてくれない人

過干渉は子供からやる気を失わせます。

親から過干渉されまくった生徒は、高校に通う気が失せてしまった。

その結果、高校を中退した生徒を私は目の当たりにしたので、百害あって一利なしです。

『親心支援』とは、

・不器用だから出来ないと思うからやってあげる

・昔、失敗体験をしたからやってあげる

・失敗すると可哀そうだからやってあげる

・出来るはずだけど、やってあげる

『親心支援』は、根本的には優しさからきています。

それ故、気づかれにくい。

『親心支援』が当事者の自己肯定感をゴリゴリ削っていることに・・・。

なによりキツイのは、自分は親から信頼されていないと感じる点。

だから、親には気を付けて欲しい。

距離間の近い親ほど、『親心支援』をしてしまいがちだから。

このように、環境には色々あります。

もっとも着手しやすいのは、物の環境。

もっとも重要で運の要素が絡んでくるのは、人的環境。

どこから手をつけるかは自由です。

少なからず、ひだち教室では人的環境をなにより重要視しています。

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