ヒンメリ手作り体験~手も頭も駆使する高難易度の工作~

立体物を見るのは好きだが作るのは苦手なひだち教室長の安藤です。

生徒達と手作り市に行った時、小学生のA君は展示されていたヒンメリをじっと見ていました。

>>>手作りマルシェの記事

A君はそれを作りたかったようだが、展示と販売だけと断られました。

残念そうな表情をするA君を見て、私は何とか作らせてやりたいと思いました。

私はヒンメリ作りをしている方を知らないかと店員に訊くと、店員の師匠を紹介して頂きました。

それが高難易度のヒンメリ手作り体験をすることになったキッカケ。

今回はヒンメリ手作り体験のお話しです。

ヒンメリでモビールを作る意義

ヒンメリ作りにどういう意義があるのか。

・巧緻性の向上

・立体物の構造を理解

・物のバランスのとり方を学ぶ

・知らない世界に触れる

・高度な知識技能を持った人と出会う

この中でも特に意義があると感じるのは、高度な知識技能を持った人と出会うこと。

今回講師としてお呼びした方は、実は一級建築士という特殊な知識・技能を持った方なのです。

そして、試行錯誤して物を作るのが大好きという性格をしています。

そういう方と出会い、指導を受ける機会は通常なかなかありません。

小学校高学年のA君、年長のBちゃん、小学校低学年のYちゃんは貴重な出会いになりました。

フィンランドの伝統装飾品ヒンメリ作りスタート!

ヒンメリはフィンランドの伝統的な装飾品。

見た事はあるものの、その名称を知っている人は意外と少ないかもしれません。

一級建築士は素材に対しても熱い思いを持っています。

最初は、ヒンメリに使われるヨシという植物についての説明を、画像を見せながら説明してくださいました。

生徒達は説明を受けてから、のこぎりを使ってヨシを切る工程へ。

ヨシを切るための装置は、一級建築士の手作りだそうです。

どうやったら、ヨシを均等に切ることができるか?

生徒達は試行錯誤して切り方を考えてもらいました。

「試行錯誤しながら実行する大切さを体感する」

一級建築士が言うと言葉に重さがあり、説得力がありますね。

のこぎりでヨシを切るのは、簡単なようで意外と力が必要。

数が必要なので、生徒達は交代で切りました。

切ったら、ヨシに糸を通して形づくる工程。

この工程がとても難しかったです。

詳しくは後程説明します。

予定では昼食休憩を挟んで3時間。

余裕を見ての時間設定でしたが、終わるのに4時間もかかりました。

生徒達はよく最後までやったと感心するばかりです。

難しさの理由

ヒンメリ作りで難しいのは、ヨシの中に糸を通す作業。

棒を使って糸を入れ込むのですが、ヨシの穴は狭く、糸も細いので中に入ったか分かりづらい。

また、どの糸をどこの穴に通すかを常に意識しないといけないので、集中力も必要。

A君とBちゃんはパターン化できたらサクサクできるタイプですが、そのパターン化が難しい。

ヨシとヨシを立体的にくっつけるのには、少し複雑な手順が必要。

ちょっとしたズレが全体に影響を及ぼすので、出来たと思っても、やり直すことがしばしばありました。

一つ目が出来上がるのに、生徒達は相当な時間を要しました。

Yちゃん:「ダイヤモンドみたい」

Yちゃんは一つ目が出来上がると、そんな感想を述べました。

A君は頭と指の疲労で、何度か自主的に休憩を挟みました。

そんな時は自衛隊のサバイバルブックを読んで、リラックスを図ります。

A君は全て作り終えた時、床にバタンと大の字になって寝ころびました。

A君:「疲れた~!!」

それでも、最後までA君は頑張り続けたのが凄いですね。

Bちゃんは、一個目が完成して少し自信がついた様子。

しかし、Bちゃんがホッとしたのは束の間。

隣で二個目にとりかかっているYちゃんの姿を見て、慌てて二個目にとりかかりました。

軽く競争心が芽生えたのかな?

Yちゃん:「ヒンメリ作り楽しい」

Bちゃん:「私も楽しい」

そんなやりとりをしながら、女の子達は最後まで楽しそうに作っていました。

ヒンメリ手作り体験をした生徒達

目標は3つでしたが、時間の関係で2個が限界でした。

ヒンメリ作りの楽しさを知ったYちゃん。

3つ目が作れないと分かると、残念そうな表情を見せました。

Bちゃん:「楽しかった!」

とても満足げな表情で感想を述べました。

Bちゃんは作るのが好きなので、良い経験になりましたね。

A君:「しんどかった。結ぶのが・・・」

床に大の字になって寝ころんだ時に、そんな感想を述べました。

今回のヒンメリ作りは、ひだち教室史上最高の難易度だったので、疲れたのは無理もないです。

達成感を得られたかは不明ですが、最後までやり切ったという自信には繋がったことでしょう。

ひだち教室では、生徒の「やってみたい!」という気持ちを大切にしつつ、自信に繋がる活動も行っています。また、高度な知識・技能を持った方と会う機会を設けることで、新しい世界へ踏み出すサポートもしています。

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