自閉症スペクトラム障害の生徒が内定もらった~支援はこれからも~
就職しても支援は必要と思っているひだち教室長の安藤です。
タイトルにも書いてますが、長い付き合いの生徒が、ついに内定を貰えました!
私は喜んだと同時に、これからも支援を頑張ろうと思いました。
今回はその理由についてお話ししたいと思います。
Contents
就職が支援の終わりではない理由
内定を貰えたら一安心する人は多いと思います。
普通はそうでしょう。
生徒も今頃ホッとしています。
私も本当に嬉しい。
長年彼を支え続けてきた人間として、感涙ものです。
でも、勝って兜の緒を締めよという言葉があるように、私はこれからという覚悟も芽生えました。
発達障害のある人の離職率
生徒はこれから学生時代とは全く違う環境に身を置きます。
結果を求められ、責任も問われるシビアな環境。
誰もが同じ環境ですが、障害がある故に適応の難しさというのがあります。
生徒は自閉症スペクトラム障害(ASD)の診断が下りています。
・新しい環境に馴染むのに時間がかかる
・人とのコミュニケーションが苦手
・急かされるとかなり焦る(マイペース)
上記以外の難しさも、人によってはあります。
これらが要因となり、離職する人は多いです。
実際、発達障害のある人の一年以内の離職率は約20%と高い。
何故離職率がそんなに高いのか?
離職する理由は色々あるでしょうが、私がよく聞くのは下記のこと。
・配慮してもらえない(自分で考えて解決しろな雰囲気)
・人間関係でトラブル
・注意を受ける頻度が高い
・居場所がなくなり孤立する
生徒もそうですが、障害について明かしてない場合、何も配慮をしてもらえません。
学生時代は合理的配慮が当たり前ですが、会社としては努力義務で終わっています。
特にバイト経験の少ない障害のある人は、その違いに衝撃的と感じます。
コミュニケーションが上手くとれないため、人間関係でトラブルが起きます。
ケアレスミスが多いと、必然的に上司から注意を受ける頻度が高まります。
これらの事が何十にも重なっていくと、居場所がなくなって孤立しやすくなります。
自閉症スペクトラム障害(ASD)のある人は他人への関心が薄いと、よく言われます。
これは大きな誤解です。
他者に関心がある人も非常に多いです。
実際、私が関わるASDの生徒達は人と関わることを好みます。
関わることを好むのに、特性故に孤立してしまう。
人は孤立すると、孤独感に苛まれます。
孤独感に苛まれ続けて平気という人はいないと思います。
学校を思い出してみてください。
勉強ができなくても、友達がいるなら学校に行こうと思いませんか?
逆に、勉強は出来るが孤独と感じると、学校へ行くのがしんどくなります。
会社でも同じことが言えます。
発達障害のある人が継続して働くために必要なこと
発達障害のある人が継続して働くためには何が必要でしょうか?
スキル?配慮?障害に対する理解?
言い出したらキリがありませんね。
そんな中で、私には一つの答えがあります。
それが『人』です。
孤独ではないと思える仲の良い人がいると、継続して働きやすいです。
だから、私は会社側にはお願いしたい。
入社して関わる頻度が最も高いのは、仕事を教える人(指導者)だと思います。
指導者は仕事がよく出来る人ではなく、仕事と仕事以外の辛さを経験している人を当てて欲しい。
そうすると、当事者は共感しやすくなり、その指導者をよき理解者と感じることでしょう。
就職しても支援が必要な理由
発達障害のある人は、困難と感じる場面が多い。
特にクローズで就職した人はそう感じるでしょう。
今回内定をもらった生徒もクローズで就職したので、きっと難しさが出ると予想しています。
難しさが出ると自己肯定感が下がり、心を病んでしまう可能性がある。
そうならないよう、支援は必要です。
・愚痴を聞く
・特性に沿った困難への対処方法を教える
・客観的な分析と意見を述べる
・ストレス発散の活動
上記の支援は最低限必要。
もしかしたら、それ以外の支援も必要になってくるかもしれませんね。
私は支援者として、これからも生徒の支援を続けていきたいと思います。
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