漢字の勉強方法を知って得点アップ!

漢字を苦手としている子どもは多いと思います。しかし、漢字は日常生活に深い関わりがあるので、小学3年生までの漢字は最低限読めるようにしておいた方が良いと考えています。

原因と勉強方法

漢字を覚えられないのは、単なる努力不足と捉えるのはあまり良くありません。

原因が必ずあると私は考えています。これまで、原因と子供の特性を加味して指導してきました。

今回はその一例を記述したいと思います。

学習しにくい原因

自分に合っていない勉強方法をしているために学習しにくいというのは、どんな方にもあると思いますが、発達障害の子どもは能力に偏りがあることが多いため、学習の困難さは顕著に現れます。

また、原因は勉強方法以外にもあります。

漢字に興味を持てない

発達障害の子どもは早い段階で平仮名、カタカナといった文字に興味を持ち、覚えることも早いです。2歳ぐらいで平仮名を覚えたなんてこともよく聞きます。そういうタイプは漢字にも興味を持つことが多いのですが、中には漢字だけは興味を示さず、英語やアラビア文字といった別の方面に興味を示す子どももいます。

何故そうなるかは分かりませんが、仮説として、漢字は平仮名やカタカナよりも画数が多く、読み方も一つではないから頭が混乱してしまうというのがあると思います。

目に問題がある

発達障害の子どもは視機能に問題を抱えているケースが少なくなく、視機能に問題があると漢字が上手く見えなかったりします。実際、私が関わった生徒達は視機能に問題があるケースがよくありました。

漢字の勉強方法

私が実際行った漢字指導の事例をお話します。

【小学校5年生の事例】

ある生徒は平仮名、カタカナは問題なく習得しています。しかし、漢字だけは興味を示さず、覚えていませんでした。そこで、私は現状の分析をした上でどうやったら漢字に興味を持てるようになるかを考えました。

現状分析

授業や宿題で書き写すことはしてきたようですが、それは効果がなかったようです。ということは書き写して覚えるタイプではない。

次に、平仮名等はどうやって覚えてきたかを分析。保護者は勝手に覚えたというが、色々突っ込んで質問していくと、興味のある本やビデオなどを見て覚えたということが分かりました。どうやら、絵と文字が一緒に提示されていると覚えやすいようです。

何に興味を持っているか

興味がコロコロ変わるタイプなので、現在興味を持っていることを保護者に聞くと、妖怪ウォッチということが分かりました。

そこで、手作り漢字ノートを作成して指導しました。

妖怪ウォッチのシールを貼って、吹き出しを書いてそのキャラが喋っているようにしました。喋り口調は似せるようにしましたが、話す内容はまず言わないことです(笑)

回答を書くのではなく、選択式にし、書く負担を減らしました。答えだけが書いてあるだけなら達成感は得にくいので、選択式にすることで自分で選んで正解したという達成感を得られるし、ゲーム感覚もあって楽しいです。

予想通り食いつきが良く、漢字に興味を示すようになりました。数ヶ月この形式でやり、漢字に慣れたところで次のステップに行きます。

楽をしましょう

食いつきがいいからといって、この形式でずっとやると、指導者側の負担はとても大きく、はっきり言って長続きしません。効果があり、指導者側も楽ができる指導方法に以降できることを考えるべきだと私は思います。準備にかかっていた時間を他に充てられるので、とても有意義です。

今回の生徒は漢字イラストカードに興味を持つようになりました。実は、手作りノートをする前にこのカードを使用したことがあるのですが、その時は興味を持たず、覚えようという姿勢は見られませんでした。

今なら興味を持てるのではと思い、再チャレンジしたら、興味を持ちました。手作りノートに出てきた漢字が出てくるので親しみがあり、面白いと感じるようになったのでしょう。

特に準備もいらないので、非常に私は楽になりました。また、効果もしっかりあります。現在、小学校2年生の漢字を8割方覚えました。今は読みを重視しているのですが、いずれは書きもやっていきたいと思っています。

勉強方法を制限しない

よく保護者から、勉強なのだからゲームを利用して学ぶのはおかしいという発言を耳にします。その大人の価値観は子どもを苦しめるだけです。

ゲームだろうがYouTubeだろうが、簡単に楽に習得できればこれほど楽しい勉強はないと思います。

大人の価値観を振り払って、子どもにとって学びやすい環境を作って頂ければと日々思います。

お勧めアプリ

スマホのアプリを見ていると、なぞり書き、穴埋め、パズル系統が多いです。

私が理想とするアプリは現時点では見つかっていないので、もし見つけたらまた書きます。

余談ですが、スマホの性能上なぞり書きが有効なのは分かるのですが、なぞり書きで学習しやすいタイプなら漢字で苦労することはないような気がします。

学習ドリル

読み書きが苦手な子供への〈漢字〉支援ワーク

著者:村井 敏弘 中尾 和人 竹田 契一

このシリーズはイラストも多く、1ページに書かれている量も多すぎず、少なすぎず、ゴチャゴチャしすぎていません。

なんといっても、竹田 契一先生が関わっているのだから、間違いないです!

下記のサイトは漢字指導をする時に役立つと思います。ぜひ一度読んでみてください。

https://ameblo.jp/hattatsu5/entry-12168846767.html

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