発達障害児・者には代弁者であり調整役として動ける人の存在が必要

親子関係は距離間がとても大事だと思っているひだち教室長の安藤です。

ひだち教室には、大学生や社会人といった年齢の高い生徒もいます。

幼児~高校生とは違い、サポートの在り方が変わってきます。

ひだち教室では年齢の高い生徒に対してどういったサポートをしているか。

そして、保護者にはどういったサポートをしているのか。

今回はそんなお話しをしたいと思います。

年齢の高い人も受け入れいてる理由とは?

私は教育&支援の在り方として、以下の想いがあります。

・求められれば、どんな人に対しても教育や支援を行う

・本気でゆりかごから墓場までを実践する

・一生学び続けられる機会と場所を提供する

・生徒と苦楽を共有して共に成長し続けたい

・安心できる場と安心感を与える人間になる

・寄り添いつつも成長できる機会をつくる

・生徒にとっての代弁者であり調整役

・専門家として保護者の支えになる

・保護者の代わりとして動く

高校を卒業すると、それまで受けていた放課後デイなどを利用できなくなります。

必然的に、他の支援者にバトンタッチをします。

支援は連携が大事なので、それがダメとは思いません。

ただ、私の気持ちとしては嫌なのです。

人生はこれからが長く、小学校~高校とは違うステージに移ります。

そして、高確率で生徒達はどこかで躓き、心を挫かれます。

そんな時も私は力になりたいのです。

年齢が高くても受け入れているのは、そういった思いがあるからです。

以降は、実際私がやっていることをご紹介します。

生徒の代弁者として大学に同行する

発達障害のある人が大学で躓くことはよくあります。

勉強で躓く人もいますが、大学では勉強関連のサポートをしてくれます。

勉強に関しては、私の出番はないです。

私ができるのは、サポートを求める時のサポート。

高校までは、困ったことがあると学校側が能動的に動いてくれます。

しかし、大学は自己責任の世界。

大学生活を良くするためには、自分が動かなければ解決しません。

言われたことをずっとやってきた人にとっては、とても難しい。

・困り感はあるが、何で困っているかが分からない。

・どういうサポートをして欲しいかを言えない

・自分で出来ると思っている

これらの要因が大学生活を難しくしています。

そこで私は、生徒の代弁者として、学生相談センターに同行しています。

何度か経験していますが、共通して下記のような生徒の様子が見られました。

・それほど重要ではない質問をする

・肝心な部分の質問ができない

・理解したフリをする

・自己決断がしにくい

・緊張で聞いているけど聞いていない状態になる

私が代弁することで、今後の動きが決まっていく。

そういう流れが多いです。

何度か経験していくと、私は代弁者だけでなく、調整役としての役割もあると気づきました。

発達障害のある人には、このようなサポートをしてくれる人の存在が大事です。

でも、このような役割を保護者はしない方が良いです。

保護者が行うと、子供の自己肯定感をゴリゴリ削るから危険です。

何故なら、子供は大学生であり大人というプライドが芽生えているから。

生徒の安定剤として自動車教習所に同行する

ある大学生の生徒は、車の免許を取らざるを得ない状況になりました。

しかし、その生徒は1人で自動車教習所に行く勇気が出ませんでした。

・発達障害があるのに取れるのか?

・メッチャ怒られないだろうか?

・受付で質問できるのだろうか?

こういった不安が生徒にはあり、受付をしに行くことも出来ませんでした。

そこで、私の出番です。

代弁者としての役割はありますが、この生徒は言葉がとても達者。

代弁者としての活躍はさほど必要なかったです。

むしろ、『心の安定剤』としての役割が大きかったです。

「大人なんだから1人で行けよ」と思う人もいるでしょう。

それが難しいのが、障害たらしめる所以なのです。

働くことが不安な生徒と一緒に登録バイトをする

大学生になったらバイトでお金を稼ぐ。

誰もが思い描くでしょう。

ところが、発達障害のある人の中には、不安の方が勝ってバイトをする勇気が出ない人もいます。

・怒られるんじゃないだろうか?

・失敗をするんじゃないだろうか?

・自分には出来ないんじゃないだろうか?

このような考えが浮かぶそうです。

実際、何人かの生徒は勇気を出せないでいました。

そのままだと、社会を知らずに大学を卒業してしまうことになり、危うい。

幸い、私と一緒ならバイトをしてみたいと思っていた生徒達。

私はそんな生徒達と一緒にバイトをすることがあります。

私が動くことで不安が取り除かれ、社会を知る事が出来るなら喜んで一緒にバイトをします。

バイトの詳細は下記に掲載しています。

>>>自閉症スペクトラム障害とアルバイトの記事

専門家として保護者に同行する

個別の指導計画を先生達と話し合って決めると思います。

そのような時に、私は保護者のサポーター役として同行することがあります。

・どういう事を学校に提案して良いか分からない

・先生にどこまでお願いして良いのか分からない

・子供の特性などを加味した提案が難しい

・先生が提案してきた事柄の善し悪しが分からない

・1人だと不安がある

こういうお声を聞くようになり、要請されれば同行するようにしています。

先生達との話し合いの場で、第三者としての考えや意見を述べられる。

同じ子供を支援している者として、こういう場に参加できるのはありがたいですね。

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