歴史の覚え方~漫画や小説ゲームがお勧め~

三国志は大学生になってから興味を持ち始めたひだち教室長の安藤です。

ひだち教室は学習塾ではないので、中学校の勉強を教えることはしません。

しかし、ある生徒が歴史で点数をなかなか取れないということを聞き、教えた(?)ことがあります。

何でつまづいているのかを確認したところ、ある問題が原因の一つだと分かりました。

今回はその時に実施した指導方法を書きたいと思います。

つまづいている理由

歴史で点数をとれない生徒に、ネットに掲載されている歴史の問題を解いていってもらいました。

その生徒はASDがあり、言語能力が低め。

でも、問題文自体は短く、ひねった書き方もしていない。

予想していたよりも順調に正解していきました。

良い感じで解いていると、以下のような問題が出てきました。

『後漢が滅んだ後の三国時代の国として間違っているのはどれ?』

4択の中から答えを選ぶのですが、ここで生徒は意味が分からないと言い出したのです。

何が分からないかと聞くと、『後漢』の意味が分からないということでした。

漢という言葉は聞き覚えがあったようですが、『後漢』という言葉は教科書にはサラっと書かれているだけ。

そもそも、漢が国であるという認識がありませんでした。

それが苦手意識にも繋がっていて、つまづいている要因の一つになっていました。

中国の歴史に関する漫画、小説、ゲームはたくさん出ています。

しかし、それらに全く興味がない人にとっては教科書から覚えようとします。

それはなかなかの苦行と言わざるを得ない。

かくいう私も、中学時代はそれらに全く興味がありませんでした。

なんとか教科書から覚えてましたが、言葉だけが独り歩きして、なかなか点数に結び付きませんでした。

そんなこともあって、中学生の時に小さな塾へ通いだしました。

そこでは歴代王朝を音で覚えさせられました。

その時は嫌々覚えましたが、その後とても役に立ちました。

そこで、生徒にも同じ指導方法で教えることにしました。

耳と言葉で覚える~継次処理型指導~

幸い、生徒は目で覚えるよりも、耳で入るタイプ。

それは、K-abcという心理検査で分かっていました。

私はリズムをつけて唱え、生徒にも復唱させました。

「殷、周、春秋戦国!、秦、漢、三国、晋、南北朝!、隋、唐、五代・十国!、宋・元・明・清・中華民国・中華人民共和国~」

生徒には無理やり覚えようとしなくて良いと予め伝えておきました。

覚える人はすぐに覚えられます。

しかし、私のように嫌々勉強させられていた者にとっては、頑張ったところで時間がかかります。

また、変に気を張って覚えさせると、試験中にパっと思い浮かびません。

自然体で復唱させるだけにしました。

それだけで脳が勝手に覚えてくれるので心配はありません。

実際、生徒は早い段階で記憶しました。

視覚と刺激で覚える~同時処理型指導~

別の生徒の話になりますが、別の指導方法をしたこともあります。

その生徒はK-abcをした結果、同時処理型だと分かりました。

同時処理型は、継次処理型と真逆の指導方法。

つまり、視覚的な指導方法です。

また、情報と情報をマッチさせると記憶しやすいという特徴があります。

良い教材があれば、勝手に見て学びます。

私は『キングダム』と『横山光輝の三国志』にはまっていたので、一度読んでもらいました。

反応は微妙。

次にゲームの三国無双をやらせたところ、三国時代に興味を持ち始めました。

最初は爽快感が楽しかったようですが、いつのまにか人物や合戦名に詳しくなっていました。

その後、生徒は戦国無双にも手を出しました。

得意な時代と不得意な時代はありましたが、歴史に対する苦手意識はだいぶ緩和されました。

同時処理型には、正攻法の学び方が当てはまらないことが多い。

教科書以外の学び方というのを模索した方が良いです。

エピソードで覚える~複合型指導~

継次処理型と同時処理型のどちらかに偏りがあっても、関係なく記憶を容易にする方法があります。

それがエピソード。

どんなエピソードが記憶に残りやすいか?

継次処理型と同時処理型とでは、傾向が違います。

【継次処理型】

・人物の人物像やストーリーに魅かれやすい

・小説の方が人物描写が細かいので入り込みやすい

・面白いうんちくが好き

・年表を見て楽しめる

【同時処理型】

・合戦など動きがあるものに魅かれやすい

・赤壁の戦いといった派手な戦いから入り込みやすい

・出てくる武器に興味を持ちやすい

・現実よりもゲームなどの空想的な活躍描写が好き

これらがエピソードとして記憶に残りやすくなり、興味へと繋がります。

そうすると、より覚えやすくなります。

実際、継次処理型の生徒は、人物の魅力から三国志が好きになりました。

また、漫画やゲームよりも、小説の方を好んでいます。

歴史に対する苦手意識は完全にはとれませんでしたが、三国志だけは凄い知識を有しています。

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