大台ケ原の登山コース【奈良県吉野郡上北山村】

今月の課外活動では、私が愛する地、大台ケ原に行ってきました!

10年以上ぶりだったので、前日は楽しみでなかなか寝付けませんでした。

日本百名山に選定された大台ケ原とは

大台ケ原山は日本百名山の一つで、大台ケ原一帯は、吉野熊野国立公園の特別保護地区に指定されています。

年間の降雨量が4800mmで、日本一雨が降る一帯でもあります。日本一という響きは興味をそそられます。

そんな自然いっぱいな所に、ドライブウェイを利用して気軽に行けるとあって、人気の観光スポットです。

いえ、訂正します。気軽ではないです。着くまでに結構心身が疲れます。

公共交通機関を利用しての場合は、とにかく遠いです。7時に集合して、大台ケ原に着いたのは11時近くでした。

1時間半ほどかけて近鉄線の大和上市駅に着くと、そこからバスに乗り換え。

バスに揺られていると、ちょうど大台ケ原でマラソンをやっていて、ランナー達をたくさん見かけました。

ビジターセンターや宿泊所

トイレはバス停のすぐ側にあります。

駐車場にはたくさんのバイク、車がありました。

登山客だけでなく、マラソンランナー、警察官もいました。

お土産を販売している物産店。

内装がかなり変わっていてビックリです!

以前はボロボロで薄暗かったのに、こんなにオシャレな店になっているとは・・・。

地元の食材を使ったお土産類も置いてあります。

生芋こんにゃくとは、初めて聞きました。

色々ある中で特に気になったのは、オオダイスモークチーズ。

見た目が同じのチーズが5種類あります。

コナラは、柔らかな香りでクセがなく、食べやすい。

クロモジは、凛とした控えめでもしっかりとした風味。

タムシバは、清涼感のある、爽やかな味と香り。

ヤマザクラは、香ばしいかおりが特徴で、濃厚な味わい。

イタヤカエデは、メープルシロップが採れる木で、ほんのり甘い風味。

各種特徴があり悩みましたが、イタヤカエデを選択しました。

登山で疲れたらきっと甘い物を欲すると思っての選択です。

物産店の隣には、唯一の宿泊施設、心・ゆ治館があります。

1泊2食つきで9000円は高いのか安いのか分かりませんが、大台ケ原で宿泊する価値はあります。

というのも、星が物凄く近く感じ、下界では見れないような星空が見られます。

そして、早朝は一生に一度は見て欲しい光景を見ることができるので、宿泊することを強くお勧めします。

大台ケ原ビジターセンターも建て直されていて、随分綺麗になっていました。

ここでは苔展示やレクチャーホールなどがあり、大台ケ原のことを詳しく学習できます。

適度に疲れるハイキング

登山コースを大まかに分けると、東大台ケ原と西大台ケ原(西大台地区)があります。

ただ、西大台ケ原は利用調整地区に指定されていて、立ち入り人数が制限されています。

入るには事前の立ち入り認定手続きが必要で、手数料を入金したり、事前レクチャーを受ける必要があります。

ほとんどの登山客は東大台ケ原を歩きます。

東大台ケ原のコースは、4種類。

東大台ケ原完全踏破の東大台ケ原完全クリアコース。所要時間約4時間。総距離8.4キロ。

大台ケ原のビューポイントを抑えた日出ヶ岳・大蛇嵓コース。所要時間約4時間。総距離8.8キロ。

山頂に立ちパノラマを楽しむ方にお勧めの日出ヶ岳往復コース。所要時間1時間30分。総距離3.8キロ。

大蛇嵓のみを堪能の大蛇嵓往復コース。所要時間2時間30分。総距離7キロ。

やはり来たからには東大台ケ原完全クリアコースでしょう!

ということで、完全踏破を目指して出発です。

道は舗装されている箇所もあれば、自然のままの箇所もあります。

むしろ自然のままが多く、小さな岩や木の根が行く手を遮ります。

小さな岩が足つぼマッサージのように足の裏に突き刺さり、とても痛いです。

そして、躓くリスクも高いので集中力もかなり要します。

山の水は冷たくて、とても気持ちが良いです。

出発してから約1時間程で、休憩所があります。

天気が良ければ、熊野灘や志摩半島等が見えます。

最高に条件が合えば、富士山が見えるそうですが、残念ながらモヤがかっていたので見えませんでした。

休憩所で一休みしてから、日出ヶ岳を目指します。

木の階段が延々と続き、意外と角度が急なのでとても疲れます。

天気で表情が変わる

約15分程で到着。

山頂にある展望台がまるで小さな砦に見えます。

三角点。

展望台からだと遮るものがなく、360度見渡せます。

天気が良いのにモヤががっているため、ボンヤリとした景色。少し残念。

ここで昼食をとりました。

スモークチーズを食べましたが、全然甘さを感じられません。

スモークチーズ独特の匂いと、喉にひかっかるような煙の味が疲れた身体に追い打ちをかけてきました。

登山中に食べるよりも、家に帰ってから食べることをお勧めします。

昼食後は、反対側にある山を目指します。

とても遠くに見えるので、長時間を覚悟して生徒達は歩き出しました。

道は整備されていて、実に歩きやすいです。

両脇にある木の枝と枝がアーチ状に絡み合い、トンネルのようになっています。

こういった自然のトンネルは神秘的でワクワクします。

15分後、目的地の正木峠に着きました。

今回で私は5回目となるのですが、ここは晴れた時と雨の時とで峠の表情が変わります。

晴れると心地よい風と気温で草木も明らかに色が濃くなります。

雨の場合はとても寒く(時期による)、雲が辺りを覆うので、景色を楽しむことが出来ません。

さて、展望台からだと遠くにあるように見えたのに、予想以上に早く着いたので生徒達は驚いていました。

気温12度で少し肌寒いですが、太陽の光が良い感じにさしてくるため、眠気を誘ってきます。

ベンチがあり、そこに横になった生徒は1分もかからない内に眠りの世界に落ちてしまいました。

気持ちが良さそうに眠る表情が印象的でした。

10年前に朝陽が昇る頃に正木峠に来た時は、凄い早く流れる雲を目の当たりにしました。

感動というより、雲だけが早送りのように流れる様子は現実感がなく、ただただ驚くばかり。

休憩してから山を下ると、酸性雨によって木が白くなったエリアが広がります。

そのはずなのですが、10年前と比べて変わっていました。

昨年の台風の影響なのか、木が激減し、倒れている木が多かったです。

白い木はほとんどなく、昔私が見た「白い景色」が見られませんでした。

物凄く残念でなりません。

そんな中、変わらぬ景色もありました。

写真では分かりづらいかもしれませんが、雲の隙間から漏れる光がスポットライトのように山を照らすのです。

感動を覚える景色です。

生徒達はそんな景色よりも、階段に転がっていたツキノワグマかテンと思われる糞を見て、物珍しさからテンションが上がっていました。

正木ヶ原。

この辺りはまだ白い木が残っていました。

歩きやすい道が続きます。

草むらに、獣道と分かるスジが走っています。

生徒も私も、そのスジに沿って歩きたいと思いました。

突然神武天皇の像が現われ、初めて来た人は驚きます。

その昔、神武天皇が吉野に入る時に大台ケ原を通ったという説があり、建てられたそうです。

日の出が最高 大蛇嵓(だいじゃぐら)

大台ケ原に来たら絶対見て欲しいところが、大蛇嵓です。

生徒達には、私は腰を抜かすと思うからと伝えていたのですが、「何を言ってるんだ?大げさな」という顔をされました。

知らないから無理もありません。

大蛇嵓へ続く道は狭い上に険しく、踏み外したら真っ逆さまという箇所もあるのにも関わらず、柵がありません。

実際、転落する人はいます。真偽の程は分かりませんが、私達の後ろを歩いていた男性曰く、「年間20人は転落してるらしいで」と言っていました。

向かおうとしている時に嫌なことを聞いてしまいました。信じやすい生徒はかなり恐怖を覚えたようです。

橋がかかっていました。10年前はなかったと思うので、少しは対策されているようです。

写真だと伝わりにくい~。下を覗くと底が見えません。

登るのは簡単そうに見えますが、踏み外すと大事故になります。

階段を登ると、一気に視界が広がります。

私はこの時点で腰を抜かし、動けません。

大蛇嵓の先端には鎖の柵が設置されていますが、心もとなく、かなりの勇気がいります。

また、そこに至るまでの地面は滑りやすく、ジェットコースターなんかよりも断然怖いです。

こんなに怖いのに、ある生徒は先端近くまで進み、私の代わりにビデオを撮ってくれました。

凄いと思いますが、それ以上に先端で立ちながらビデオを撮る姿を見て、転落しないか私と他の生徒は冷や汗をかきました。

因みに、この大蛇嵓は早朝に行ってみてください。運が良ければ大雲海を見る事ができます。

しかも、ただ流れるようなものではなく、グルグルと渦を巻く(縦回転)ように流れます。

衝撃自然映像を生で見ている気分で、感動し過ぎて泣いた思い出があります。

いつか生徒達と前日から宿泊し、早朝の大台ケ原を見せたいと思います。

大蛇嵓を観終わってからは、シオカラ谷つり橋へと進むのが東大台ケ原完全クリアコースなのですが、止めました。

というのも、長時間歩いており、大蛇嵓で体力と精神力を削られまくったこともあって、私と生徒達は疲れ切っていました。

シオカラ谷つり橋周辺には石段の急坂があるので、スピードをどこまで維持できるか分からないため、不確定要素が多く、バスが出発する時間に間に合わない可能性があると判断して、日出ヶ岳・大蛇嵓コースに変更することにしました。

結果的には、その判断が正しかったのですが、それでもバスが出る15分前にバス停に到着しました。

アクセスと駐車場情報


近鉄線:近鉄阿倍野駅から大和上市駅まで約1時間30分程で着きます。そこから、バスに乗車し、約2時間程で大台ケ原に到着します。

バスは土日祝日でも、9:00発か9:30発の2本しか出ていませんので、乗り遅れたらアウトです。

7:20発(急行)の電車か、7:50発(急行)の電車に乗ったら、バスには乗れます。

7:40発(特急)の電車、8:10(特急)の電車でもバスに間に合います。

公共交通機関を利用して行く場合は、大台ケ原 探勝日帰り切符を購入することをお勧めします。

値段は4980~5440円。※出発駅によって変動。

お土産に大台ケ原の木で作られたのでしょうか、割りばしを頂きました。

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