大阪からのサイクリングコース~やっぱ京都へ行こう~
サイクリングは最高の療育と信じているひだち教室長の安藤です。
昨年は琵琶湖を一周しました。
今年は大阪から京都の往復サイクリング。
参加者はびわいちを経験したE君とF君。共に大学生です。
やっぱりサイクリングは最高!
そう再確認させてくれる、そんな活動になりました。
今回はそんなサイクリングについてお話しします。
Contents
初心者にお勧め 大阪から京都のサイクリング
大阪から京都までの距離は約50キロ。
厳密には、桜ノ宮駅から京都駅までの距離です。
自転車をどこでレンタルしたら良いか、初心者は悩まれると思います。
私はGLOBALWHEELSという自転車レンタル屋をお勧めします。
桜ノ宮駅のすぐ側に店を構えている。
そして、サイクリングロードのある淀川の河川敷まで近いからです。
クロスバイクかロードバイクかで悩む方も多いと思います。
私は初心者ならクロスバイクをお勧めします。
ロードバイクはスピードが出ます。
しかし、正しい乗り方をしなければ、お尻と手が激痛に襲われるからです。
そういう理由もあって、私達はクロスバイクを借りて出発しました。
自転車の旅は成長の旅
大阪から京都へは、基本的には淀川に沿って北上すれば着きます。
淀川の河川敷は広々としていますが、時折凸凹道があり、お尻を痛めます。
衝撃を吸収してくれるサドルカバーがあると、少しはマシです。
スタートして3時間ほどはひたすら真っすぐなので、生徒達の心にはゆとりがありました。
びわいちと比べると距離も短いので、E君とF君は楽という思いがあったようです。
残念ながらサイクリングはそんな甘いものではない。
迷子という試練が二人に襲い掛かってきました。
迷子が思考力を育む
八幡市辺りで突然道路が狭くなり、自転車だと危険な状況に。
そこでE君とF君は話し合って、比較的安全な街中を走ることを選択。
その結果、迷子になりました。
スマホのマップでは、道路はあるものの自転車が通れる道路かまでは分からない。
目視して確認するしか手はなく、結構手間です。
そこで活躍したのはF君。
F君は場所を把握する力が高く、多動の特性を持っているので非常に助かりました
強引に道なき道を通ることもしました。
ゲームとは違い、こういう強引さが通用するのはリアルならではですね。
私達は必死になって進み、身体を休めるためにサガミに寄って昼食をとりました。
自己肯定感の高さが伺えるエピソード
身体が冷えたので、身体が温まる料理を注文。
私達は食べた瞬間、心の底からホッとしました。
E君は身体が冷えすぎたので、私は念のために風邪薬を買うように伝えました。
E君はサガミの隣にある薬局に行き、風邪薬を買うことに。
その店でE君は薬剤師にこんなことを尋ねました。
E君:「コンサータを飲んでいるのですが、影響のない風邪薬はありますか?」
これには私は驚き、感動で身体が震えました。
コンサータを飲んでいるのを、薬剤師とはいえ他人に言うことは、意外と勇気が必要です。
それをE君は臆することなく伝えたのです。
E君の自己肯定感の高さが伺えるエピソードでした。
知らない世界や価値観に触れることで選択肢が広がる
今回の宿は事前に生徒達自身で探してもらいました。
上限は1人3500円以内。
生徒達は活動前に調べた結果、驚愕の宿を見つけました。
3人で4100円の宿。
京都木屋町というゲストハウスです。
値段の安さと宿が繁華街の中にあるということもあって、私は内心ドキドキ。
出入口に少し戸惑いはありましたが、案内された部屋を見て安心しました。
案内された部屋は10畳ほど。
コタツやテレビがついていて、設備としては悪くありません。
しかし、絶対に家族では利用しない宿ですね。
正直綺麗とは言い難いので・・・。
そんな私をしり目に、生徒達はすんなりと状況を受け入れていました。
今後旅行する時は、こういう宿もアリだなと選択肢が増えたようです。
早朝から和菓子作り
京都で何か体験をしたいということで、庵という京都伝統技術を体験できる施設に行きました。
スタッフは私達が自転車で大阪まで帰ることを知って、8時から体験をスタートしてくださいました。
練り切り和菓子に悪戦苦闘の生徒達ですが、美味しく出来上がったので満足した様子。
詳細はまた別の記事に書きたいと思います。
苦楽を共にした仲間っていいね!
前日のように迷子にならないように対策を練った生徒達。
桂川の西側を通るコースを選択したのですが、E君とF君の間に認識の食い違いが発生。
どう進めば良いか分からなくてオロオロするE君をよそに、ドンドン突き進むF君。
二人は距離が離れていき、しまいには私とE君はF君を見失いました。
そこでE君はF君に電話して合流。
E君:「ごめん、見失ってしまったわ」
F君:「ごめんごめん、後ろを振り返らないで先先行ってしまったわ」
合流した二人は、お互い謝罪合戦でした(笑)
そんな二人をみて、私は心がホッコリしました。
苦楽を共にしてきた仲間という関係だからこそ見られる光景なんだと思います。
二人の認識を統一してから、再出発しました。
固定概念の脱却
再び迷子。
というより、固定概念が邪魔をして進めなくなりました。
自転車で走れる道が突然なくなったのです。
地図を見たり、周辺をウロウロして探すものの見つからない。
高架橋はあるが、河川敷には出ない印象。
生徒達は困り果てていたので、私が高架橋の上まで調査しにいきました。
その結果、高架橋から河川敷へと続く道を発見。
私からの連絡を受けた生徒達は、「まさか!?」といった表情をしながらやってきました。
F君:「こんなことってあるんですね!」
E君:「こんなん分からんわ~」
淀川の河川敷を南に下っていくと、何故か道がなくなりました。
あるにはあるが、とても細くて荒れていて、自転車では進みにくい。
柵を越えた先にはちゃんとした道路がある。
生徒達は柵を越えて良いものか悩みに悩みましたが、最終的には越えることを決断。
ルールとしてはダメかもしれませんが、こういった決断を下すことは時には必要です。
価値観は人によって変わる
前日の大雨の影響で、道路には大きな水たまりが沢山ありました。
水たまりの上を走ると、タイヤが水たまりの水をすくい上げて、背中にかかります。
汚れますが、正直言って楽しい。童心に返ってしまいます。
汚れるのを嫌うE君は自転車から降りて、水たまりをさけて進みました。
汚れない代わりに、時間がかかる。
そんなE君を横目に、F君は颯爽と楽しそうに進みました。
その様子を見たE君はふっきれたのでしょう。
途中から水たまりの上を自転車で通るようになりました。
二人は互いに影響し合うので、価値観を変えるには実に良い関係ですね。
たかがお菓子されどお菓子
びわいちと比べて距離は短いというものの、無理をすると身体は悲鳴を上げます。
河川敷にはご飯を食べる所がありません。
食べようと思うと途中で河川敷を出る必要があり、距離が延びます。
それがイヤということで、昼食を食べずに漕ぎ突けました。
そのつけが、後半になって出ました。
三人同時に、突然体力と足が重くなったのです。
E君:「なんやメッチャ疲れてきた」
F君:「ご飯食べなかったのがまずかったな」
何かエネルギーがいると思っていたら、おもむろにE君が塩キャラメルを取り出しました。
キャラメルは1人一個。
残り2キロを走り切るにはギリギリの量。
それでも、体力が少し回復するのを実感できました。
後は根性だ!ということで、最後のスパートをかけました。
限界基準値の高まりを実感した生徒達
なんとかゴールできました!
しかも予定の時間よりも少し早い。
ゴールしてから、私は二人に感想を訊きました。
私:「心身の調子はどう?」
E君:「マシ」
F君:「びわいちの時よりは楽」
この言葉を聞きたかった。
二人はびわいちという苦難を乗り越えているため、今回の100キロという距離は楽と感じたのです。
限界基準値が高まった証拠と言えますね。
私は二人に限界基準値が高まっていることを伝えると、納得した様子でした。
その事に気が付けたなら、今回の活動は大きな成功と言えるでしょう。
次回は淡路島にチャレンジしたいなと画策しています。
ひだち教室では、生徒の「やってみたい!」という気持ちを大切にしつつ、自信に繋がる活動も行っています。また、将来辛い事があった時に踏ん張れるよう、限界基準値を高める活動もしています。
活動に関するご質問、お問合せもお気軽にどうぞ!
>>>お問合せフォームへ
コメント
この記事へのトラックバックはありません。
この記事へのコメントはありません。