焼肉奉行を体験~親の大変さを実感した生徒達~【先生宅】

子供が悪戦苦闘しながらもやり遂げる姿を見るのが好きなひだち教室長の安藤です。

焼肉パーティーをしたいというA君(小学生)の発言がキッカケで、焼肉パーティーをすることに。

教室では出来ないので、私の家で行いました。

当初A君は焼肉を食べるだけをイメージしていたようですが、ひだち教室は成長の場。

全ての工程を生徒達自身で行ってもらいました。

そんな活動に参加したメンバーはこちら!

A君(小学校中学年):明るく元気でムードメーカー。

Bちゃん(年長):本好き少女。不安先行タイプだが、経験すると飛躍的に伸びる。

Dちゃん(小学校中学年):お喋りと運動が大好き少女。

※昨年の活動なので、直近の生徒達の姿よりも少し幼く見えます。

焼肉パーティーをする意義

課外活動では、美味しい物を食べて楽しむだけというのはしません。

教育的意義を必ずもたせます。

今回は下記のようなねらいを設定しました。

・焼肉やお菓子を作るのに必要な材料を知る

・自分の気持ち(食べたい物)を伝えられる

・強みを活かす

・責任をもって最後までやり遂げる力をつける

・家事の大変さに気づく

特に、生徒達には親が日頃している家事の大変さに気づいて欲しいと思っています。

毎日家事をしている親を少しでもリスペクトをして欲しいからです。

焼肉パーティー開始

今回、A君を焼肉奉行に任命しました。

面倒くさいことは人に頼りがちなA君なので、焼肉の全工程を責任もって行ってもらうため。

人は役割があるとないとでは、意識と行動が全然違うからです。

Bちゃんはお菓子作りリーダーに任命。お菓子の出来栄えはBちゃん次第です。

DちゃんはBちゃんのサポート役。

Dちゃんはお世話を焼きがちなので、見守ることとサポートするタイミングを学んでもらいます。

私の家に着くと、すぐに話し合いを始めました。

どんな食材が必要か、どんなお菓子を作るかを生徒達自身で決めてもらいました。

お互い見知った同士なので、遠慮のない発言が飛び交いました。

食材が決まったら、買い物に出発!

量を決めるのが難しい!

スーパー内では、焼肉奉行のA君、お菓子作りを担当しているBちゃんとDちゃんは別々に行動。

それぞれ担当している料理の食材を購入します。

何を買うかはメモに書いてありますが、色々な食材に目移りするBちゃんは、時折関係のない食材を手に取っていました。

その様子を見たDちゃんと先生がたしなめるといったやり取りが何度かありつつ、無事食材を買い揃えました。

焼肉奉行のA君は肉選びに頭を悩ましていました。

というのも、真っ先に高い牛肉(黒毛和牛)を買おうとして、私に止められたからです。

肉コーナーで立ち尽くしていたので、選び方のコツを教えました。

・大勢で食べる場合は極力安い肉を選ぶ

・値札に書かれている100gでいくらというのを見て判断する

100gいくらというのを意識したことがなかったA君は、目から鱗の様子でした。

肉を選んだら、次は野菜です。

全員かぼちゃを希望したので、A君は1個丸々のかぼちゃを手に取りました。

これはイメージできていないと感じた私はA君に尋ねました。

私:「基本的に残さず食べて欲しいけど、3人で食べられる?」

A君:「う~ん、無理・・・かな?」

私:「せやね、間違いなく無理やわ。じゃあどうすればいいやろう?」

A君:「分からない」

私:「焼肉は肉がメインやから、かぼちゃやニンジンは少な目又は小さいのを選ぶと残りにくいで」

A君:「分かった」

A君はそう言って、1/4にカットされたカボチャをカゴに入れました。

家庭によって野菜の量は違いますが、子供には分かりやすい目安が必要です。

おかげで、A君は大量の野菜を買うことはありませんでした。

お菓子作り楽しい~♪

Bちゃんは文章を読んで理解する力が高いです。

その強みを活かすことで、自信や自尊心を高めてもらいます。

Bちゃんはおやつの箱(フルーチェ)に書かれている説明書きを読み、読めない漢字はDちゃんが教えました。

フルーチェ作りはそれほど難しいものではありません。

しかし、幼児が一人で出来るかと言えば、慣れていないと大惨事になることもあります。

Dちゃんがサポートをしたおかげで、無事フルーチェ作りは完成。

次に、餃子の皮に色々な具材を入れ、素揚げにして食べるオヤツ餃子を作りました。

チーズ、バナナ、ハム、ドーナツ、チョコ、リンゴといった物を小さく切ります。

勿論、Bちゃんにも切ってもらいました。

切った具材をひたすら餃子の皮で包むBちゃんとDちゃん。

50個以上包んだので結構大変でしたが、BちゃんもDちゃんも最後まで楽しそうにやっていました。

焼肉の準備がこんなに大変なんて!

ニンジン、かぼちゃ、たまねぎを切るA君。

包丁に慣れていないA君は一切一切に神経を使います。

私は手伝おうかなと思いましたが、「任せた」と言った以上、A君を信じて全て任せました。

A君は休憩を挟みつつ、見事全ての野菜を切り終えました。

A君は10分ほど小休憩をしてから次にとりかかります。

ホットプレートが使えなかったので、急きょフライパンで調理をすることに。

A君はフライパンから発せられる熱と慣れない動作による緊張で、額に汗がにじみ出ます。

汗をぬぐいながら、一生懸命焼き続けました。

単純に焼くだけだと集中が切れてしまうので、私はA君にフライ返しを教えました。

A君:「え~、できるかな~?」

私:「失敗してもええで。意外とできるかもよ」

私の後押しもあり、A君はチャレンジ!

ひと振り目は力の加減が難しくて、肉は上手くひっくり返りませんでした。

二振り目は良い感じにひっくり返すことに成功。

気を良くしたA君は、三振り、四振りと連続で振りました。

こうして、焼肉奉行のA君は全てを焼き終えることができました。

美味い!疲れた!!でも楽しかった!!!

 

皆頑張ったおかげで、全て美味しかったです。

焼肉は大好評で、ペロリとすぐになくなりました。

あまり野菜を食べないBちゃんですが、しっかりと野菜も食べました。

オヤツ餃子は、食べるまで何が入っているか分からないのでドキドキ。

結構量はありましたが、9割ほど食べました。

片付けも生徒達自身でやってもらいました。

話し合い~片付けを終えるまでに6時間かかり、とても濃密な活動となりました。

生徒達に感想を聞くと、

A君:「疲れた~、肉焼くの大変だった」

Bちゃん:「ハムとか挟むのが楽しかった」

Dちゃん:「大変だったけど、美味しかった」

とても好評でした。

私:「お母さんはこういう事をいつもやってるんやで。大変やと思うやろ?」

皆一様に頷いていました。

どこまで骨身に染みたかは分かりませんが、一瞬でもお母さんに対してリスペクトの気持ちを持ってくれたのなら、この活動は成功かなと思います。

後日、生徒達は焼肉以外で何かのパーティーをしたい私に要望してきました。

また折を見て実施したいと思います。

ひだち教室では、生徒の「やってみたい!」という気持ちを大切にしつつ、自信に繋がる活動も行っています。体験を通して生活スキルを身に着けたり、責任感を養えるようにサポートもしています。

活動に関するご質問、お問合せもお気軽にどうぞ!

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