武田尾廃線跡のハイキングコース【生瀬駅→武田尾駅】
自然の中を歩くのが好きなひだち教室長の安藤です。
今月の課外活動は武田尾廃線跡ウォーキング。
生徒達にはこういう所があるという事を知って欲しいと思い企画。
日々の学校生活に疲弊している生徒もいるので、癒されて欲しいという思いもあります。
武田尾廃線跡を歩くのは個人的には3回目。
6年以上前に訪れたっきりなので、楽しみです。
紅葉で有名な武田尾廃線跡情報
昔は機関車が走っていたJR福知山線廃線敷。
廃線になってから長らく立ち入り禁止になっていました(自己責任で入ることはできた)。
しかし、2016年にハイキングコースとして一般開放されました。
桜や紅葉のシーズンとなると多くの行楽客で賑わいます。
私達が行った時は紅葉シーズン前でしたが、電車内はハイキングを目的とした客をたくさん見かけました。
スタート地点は武田尾駅か生瀬駅かを選択できますが、毎回生瀬駅にしています。
というのも、武田尾駅近くにはジビエ料理を堪能できる店があり、ご褒美として利用するからです。
生瀬駅に降り、まずはトイレ。
廃線敷内には一切トイレがないので、念のために用を足しておく必要があります。
駅舎を出て廃線跡までひたすら歩いて行きます。
私が初めて武田尾廃線跡を訪れたのは10年以上昔。
その時と明らかに違うのは、ハイキング客の多さです。
荷物を背負った人達が列をなして狭い歩道を歩いていました。
道中、小学生と大学生の会話が聞こえてきました。
耳をすまして聞くと、雑誌ムーについての会話で、なかなかディープな話しをしていました。
20分程歩き、そろそろ廃線跡の入り口に着くはずなのですが、いつもの入り口が見当たりません。
道路整備の工事がされていて地形が少し変わったのが要因です。
そんな困っている人達のために、案内の立札が設置されていました。
ハイキングをする人にとっては分かりやすくなっているので、安心してください。
住宅地を抜け、竹林も抜けると、見覚えのある入口に到着。
この看板を見ると、来たな~と思います。よく見ると看板も新しくなっていました。
全長4.7キロのハイキング開始。
天気にも恵まれ、本当に心地よかったです。
名塩川橋梁。
以前はもっと錆びた橋梁でしたが、新しくなっていました。
ハイキング客増加による効果でしょう。
川を見下ろすと、巨大な岩がゴロゴロあります。そんな光景も見どころの一つ。
ここ数年で水の激しい増水が繰り返され、巨大な岩が増えたように思えます。
そんな巨大な岩にはハチの巣が出来ていて、生徒達はテンションが上がりました。
心霊スポット?なトンネル
北山第一トンネル。
ネットで調べると、武田尾廃線跡のトンネルは心霊スポットとして知られているようです。
個人的には迷信だと思います。
今回で3回目ですが、真っ暗というだけで見た事がありません。
二人一組でチームを組み、時間差でトンネル内に入りました。
怖がる生徒が出てくるかと思ったのですが、そんな様子は全くなく、平然と歩いていました。
北山第一トンネルは319mの長さで、最初のトンネルとしては適度な刺激でちょうど良いです。
トンネルを抜けると両脇は草木で覆われています。
景色が変わって面白いですね。
北山第二トンネル。
武田尾廃線跡で一番長いトンネル。
道もくねっていて、出口からの光がなかなか見えてきません。
本当の暗闇なので、懐中電灯がないと転ぶこと間違いなしです。
私は予めトンネル内で待機し、ビデオを構えます。
生徒達が私の側を通ろうとする瞬間に、懐中電灯の光を顔に当てて驚かそうと試みました。
男の子グループは驚くどころか爆笑し、女の子グループは悲鳴を上げて驚きました。
大学生の生徒は何気なく天井に光を当てると、黒くなっていることに気が付きました。
機関車が走っていた証拠で、いかに古いトンネルかを再認識していました。
このトンネル内にはコウモリが生息しています。
運が良ければ(?)コウモリと遭遇することができるでしょう。
トンネル内には、緊急避難所として使われていた窪んだ壁があります。
そこにコウモリが寝ていることが多いです。
これまでは穏やかな流れの川でしたが、第二トンネルを抜けると川の流れが早いと感じます。
滝もあり、迫力があります。
絶好の写真スポットです。
溝滝尾トンネル。
149mほどしかない短いトンネル。長いトンネルを経験した生徒達にとっては拍子抜けです。
ただ、トンネルを抜けた先にある第二武庫川橋梁は迫力があります。
橋の真ん中はしっかりと整備され、丈夫になっています。
以前来た時は真ん中を歩くことができず、橋の脇にある狭い通路を歩きました。
現在その通路は進入禁止になっていましたが、結構スリルがあり面白かっただけに残念。
橋を渡っていると、一人でカヤックをしている人を見かけました。
それを見た生徒達は、「僕もやりたい!」と私に訴えてきました。
いずれカヤック体験をしたいですね。
長尾山第一トンネル。
306m程のトンネル。
この頃になるとトンネルに慣れ過ぎてしまい、テンションも上がりませんでした。
トンネルを抜けた後も、黙々と線路の上を歩きました。
親水広場。
ハイキング客でごった返していました。
川辺でご飯を食べるのにちょうど良い場所。
多くの人がシートを敷いて持参したおにぎり等を食べていました。
以前は客も少なく、水切り練習をするのにもってこいでした。
しかし、今回は人に迷惑をかける可能性があるので、別の所へ移動することに。
川岸沿いにある獣道(?)を歩き進めると、人が少なく、水切りをするのにちょうど良い所を発見。
薄くて適度な大きさの石を探し、水切り練習をしました。
サイドスローで物を投げるという経験がないためか、ほとんどの生徒は投げ方がぎこちなく、不自然でした。
試しに普通に上から投げてもらうと、それもぎこちなかった。
いずれ投げ方を指導できる人をお呼びして、指導してもらおうと思いました。
ある生徒は水切りを上手く出来る方法として、川の中に入れば出来ると考えたもよう。
川の中に石を並べていました。
勿論無理ですが、そういう自由な発想というのは大切にしたいですね。
廃線跡を歩くスピードが意外と速く、時間に余裕があったので、急きょ展望広場に行くことに。
ルートは生徒達に決めてもらったのですが、展望広場へと続くルートを見落としてしまった。
そんな状況に陥ったことを知らない生徒達は、ドンドン山の中を進みます。
坂道はそれほど急ではないのですが、どこまで続くか分からないため、精神がすり減っていきました。
ある生徒は心身ともにへばってしまい、他の生徒達との距離は開くばかり。
それでも、歯を食いしばって登りました。
体力があるタイプではないので、本当に頑張ったと思います。
城が丘広場。
中間ポイントとなる広場。
一休みが出来るのですが、先に進むことを生徒達は選択しました。
内心休ませて欲しかったです。
道中、図鑑に載りそうなTHEきのこを発見。カワイイきのこですね。
紅葉ビューポイントで書かれた立札が途中であります。
よほど景色に自信があるのでしょう、紅葉シーズンに再び訪れたいものです。
40分ほどかけてぐるっと山中を歩き回り、スタート地点に戻りました。
生徒達は予想外の山登りに、疲れてしまいました。
長尾山第二トンネル。
147mのトンネルは真っすぐなため、出口がすぐ見えます。
小さい子供にとっては安心して通れるトンネルですね。
長尾山第三トンネル。
最後のトンネル。
他のトンネルと比べて枕木がボコボコしているので、歩きづらいです。
武田尾廃線跡周辺情報
ついに目的地の店が見えてきました。
疲労して歩くのを嫌がっていた生徒達は目的地が見えてきたことで、気力が復活します。
5年前に土石流で流された店とその周辺は、すっかり様変わりしていました。
以前来た時は昭和感のある店で味があったのですが、現在はオシャレな店になっていました。
河川改修工事で護岸を5mかさ上げしたため、ちょっとした広場ができています。
サックス演奏者が練習(?)をしていることがあります。
ジビエ料理のはたくま。
屋内と屋外に机とイスが設置されています。
心地よい気温の時は屋外で食べたいですね。
店は新しいので懐かしさはありませんが、味は昔のままです。
焼きボタン定食 1800円。
イノシシを焼いた肉は、このお店以外では見た事がありません。
思い出作りの意味も含めて、ぜひ食べて欲しいです。
臭みもなく、美味しく頂けます。
意外と量があるので、少食の人はご注意を。
味噌煮込みうどん(ぼたん鍋風) 1600円。
武田尾廃線跡周辺は、秋になると思った以上に寒いです。
ハイキングをして身体は火照ってるかもしれませんが、すぐに冷えます。
そんな冷えた身体を温めるには絶好の料理。
味は申し分ありません!
武田尾駅。
トンネル内に駅があり、近未来的な雰囲気があります。
初めて見たら、きっと感動することでしょう。
その他にも、武田尾駅周辺は温泉も有名。
今回は行っていませんが、日帰り入浴ができる店があるので、疲れた身体を癒すために利用するのもありです。
武田尾温泉 紅葉館 別邸 あざれは、入浴するのに事前予約が必要。
武田尾温泉 元湯は、入浴するのに必ずしも予約をとる必要はありません。
武田尾駅から少し距離があるので、電話をすると迎えに来てくれます。
アクセスと駐車場情報
JR:生瀬駅下車。そこから20分ほど歩くと、武田尾廃線跡の入り口に辿り着きます。
駐車場:生瀬駅から徒歩2~3分ほどの所にありますが、駐車台数はそれほど多くないので、すぐにいっぱいになります。
武田尾駅にも駐車場はありますが、紅葉シーズンとなるとすぐに満車になるので、電車を利用する方が便利です。
所要時間:3時間はかかります。
小さな子供連れなら4時間は覚悟しておく必要があります。
注意点:9月頃はハチが活発になる時期。
トンネルの外側にハチの巣が出来ることがありますので、その時期は要注意です。
実際、蜂に刺激を与えた子供が蜂に襲われたというニュースが流れたことがあります。
コメント
この記事へのトラックバックはありません。
この記事へのコメントはありません。