子供のモチベーションを上げる方法~心に火を灯す~

自転車指導に自信のあるひだち教室長の安藤です。

ひだち教室では、非会員向けの自転車指導も受け付けています。

受け付けていますが、これまで一度も依頼はありませんでした。

ところが、暑さが和らぎだした9月以降自転車指導の依頼が入るように。

先日、京都にある西京極総合運動公園におもむいて自転車指導をしてきました。

そこで私は『心に火が灯る』ことによる子供の劇的な変化を目の当たりにしました。

今回はそんなお話しです。

自転車指導の流れ

ひだち教室のレッスンで自転車指導をすることはあります。

前職も合わせると、私は何十人と生徒に自転車指導をしてきたので乗れるようにする自信はあります。

しかし、今回は勝手が違います。

・面識のない全く知らない子供

・信頼関係が構築されていない

・指示がどこまで通るか分からない

・どういうアプローチが有効か分からない

覚悟はしていましたが、練習日が近くなるにつれて不安になりました。

当日に子供の様子を見て分析することが出来るので、子供の情報不足は多少補えます。

一番の懸念材料は信頼関係が構築されていないという点でした。

自転車指導で重要なのは信頼関係が構築されていること。

信頼関係が構築されているとされていないとでは、私の指示の入り方が全然違うからです。

信頼関係の構築方法はその子によって違います。

私はこれまで関わった子供のタイプとアプローチ方法をいくつかイメージし、練習日を迎えました。

子供の特性を正確に理解

西京極総合運動公園の第三駐車場で待っていると、家族総出(父、母、本児)でやってきました。

車から降りてきたタロウ君(仮名)の第一声。

「せんせ~!あのね、コマをつけてやりたい」

人見知りもなく実に元気な子供です。

「練習前に少しコマ付き自転車で遊ばせてあげてほしい」

という要望を保護者から事前に受けていたので、タロウ君は10分ほどコマ付き自転車で遊びました。

その間に私は保護者とお話しをしました。

何かにチャレンジすることがほとんどなく、チャレンジしてもすぐに諦める。

我が子に成功体験を積ませたいという思いで私に依頼したとのこと。

そんな悩みを聞きつつ、指導に役立ちそうなタロウ君の情報も聞けました。

おかげで、タロウ君の大まかな特性が分かりました。

後は練習をしながらタロウ君の発言・行動を分析し、特性(性格や価値観含む)の理解を図るのみ!

自転車の練習が始まると15分程は元気よく練習しましたが、すぐに「疲れた」と言い出して休もうとします。

地面を蹴る力が弱く、自転車のスピードが上がりにくい。

それはタロウ君自身も理解していて、後半になると上手くいかない自分にイライラしだしました。

練習中、タロウ君は頻繁に提案(駆け引き)を私にしてきました。

タロウ君:「あそこまで行ったら休憩しような」「あそこで練習しよう」

このような発言・行動からタロウ君像を推測しました。

・活発で自己主張が強い

・身体の使い方が上手くない

・指示は通るが、我を貫こうとする

・自己防衛反応が強い

・主導権を握ろうとする

・試し行為をして人を探る傾向がある

私はタロウ君のような子供に指導したことがあります。

アプローチ方法を間違えると指導が難しくなり、自転車に乗れるのに時間を要します。

間違えないよう、細心の注意を払ってタロウ君に指導しました。

ピタっ!と当てはまったアプローチ

結論を先に言うと、私が試みたアプローチ方法は大成功でした。

そのアプローチ方法は以下のようなもの。

・毅然とした態度を貫く

・指導に抑揚をつける

・「こければこけるほど上手くなる」という言葉がけ

・暴言は流す

提案(駆け引き)をしてきたり、試し行為(例:私を呼び捨て)をしてくる子供には、毅然とした態度は必須。

ダメなものはダメ、練習中はあなたの言う通りにはしませんという意思表示を態度で示します。

勿論、毅然とした態度だけでは子供はついてきません。

練習中は毅然とした態度を貫きますが、練習以外は緩い先生を演じます。

指導の抑揚はあくまで私主導。

タロウ君の様子を見ながら頑張る時は頑張る、休む時は休むと分かりやすくしました。

自転車の指導は原則一回ですが、一回の指導で乗れなかった場合はフォローとして二回目も行います。

一回目は2mほど乗れましたが、乗れたという感じはなかったので二回目を行うことになりました。

そして一週間後の二回目。

コマ無しで30m乗れました!

この時のタロウ君は喜ぶというより、「乗れた・・・」と自分に驚いていました。

まだ不安定さはありましたが、もう一回練習したら完璧に乗れるという手応えはありました。

通常なら二回の指導で契約は終了ですが、保護者は三回目も希望されて再依頼をして頂けました。

「次こそは!」そう誓いながら私は練習場を後にしました。

そして三回目の練習で驚愕することになります。

僕すごいでしょ!!

5日後、平日の夜に集合。

タロウ君は私に会うなり「見といて!」と言ってコマ無しで颯爽と自転車をこぎだしました。

私も保護者達もあまりの驚きにポカーン。間があってから、私達は拍手喝さいしました。

「僕すごいでしょ!」と言いながら爆走するタロウ君。

自信に満ち溢れた表情をしていました。

【母親談】

この前の練習の後、一人で練習するようになりました。

何度もこけたけど「こけたらこけるほど上手くなる」という先生の言葉を信じて泣くことがありませんでした。

練習といっても、一回の練習は20分ほど。まさかこんなに乗れるようになっていたとは驚きました。

母親は練習をしていたのは知っていたが、様子を見ることはほとんどありませんでした。

そのため、完璧に乗れているとは思ってもいなかったようです。

何故乗れるようになったのか?

タロウ君の努力は当然ですが、そもそも努力するのが苦手な子供が何故努力できたのか。

客観的に分析してみました。

心に火を灯すことに成功!

結論を先に述べると、心に火を灯すことに成功したのが一番の要因です。

心に火が灯るというのは、端的に言えば「やる気が起きる」「モチベーションが上がる」ことですが、そういうことだけではありません。

心の根幹を成すものであり、人生を左右するものでもあります。

心に火を灯すことに成功したのは、いくつかの要因が重なったからだと考えられます。

・練習で30m乗れたという成功体験

・「自分はできる!」と自分を信じられた

・「こければこけるほど上手くなる」という具体的な実践方法を学べた

・信頼に値する人(私)の存在

・親に心を挫かれなかった

子供は具体的な方法を学べると、自ら動ける生き物です。

私のアドバイスはタロウ君にとって非常に分かりやすく、実行しやすかったのでしょう。

毅然とした態度をとるけど優しさもあり、暴言を吐いても怒らず、褒めて欲しいところをしっかり褒めるという私の存在はタロウ君の心の支えになったと思われます。自分で言うのもなんですが(笑)

親に心を挫かれなかったことも大きな要因です。

一人練習を始めたものの、心配して親に見られたり、練習の仕方を指摘されたりしたら一気にモチベーションが下がります。

結果的にですが、そういったことを親にされなかったことでタロウ君の自立心をくすぐったと思います。

今回の経験は私自身も大きな自信に繋がりました。

また依頼が届いているので、今回以上に自信をもって挑めそうです。

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