ワンランク上の空気砲作り

大津市の100円商店街で子供ウケする遊びを日々考えているひだち教室長の安藤です。

今回の記事はワンランク上の空気砲作りの様子について。

ワンランク上の定義はプラバン作りの記事に書いていますが、簡単に言うと『思わず作ってみたくなる子供の作品』。

>>>ワンランク上のプラバン作りの記事

そんなワンランク上の空気砲作りをするメンバーはこちら!

A君(小学校中学年):明るく元気でムードメーカー。(近々京都散策の予定)

Bちゃん(年中さん):本好き少女。不安先行型タイプだが、経験すると飛躍的に伸びる。(鶏肉好き)

Cさん(短大生):保育士目指すお姉さん。スヌーピーをこよなく愛する。(学童バイト奮闘中)

Dちゃん(小学校中学年):お喋りと運動が大好き。(料理ができる)

ワンランク上の空気砲作りの意義

空気砲作りは簡単に済ませようと思えば、いくらでも簡単にできます。

ペットボトルを切って風船を貼り付けて完成。

しかしそれでは教育的意義がありません。

私は各自にねらいを設定しました。

・自然現象の不思議さを楽しむ

・凝った作り方を知る

・家でも作りたいと思う

今回は作った空気砲を使ってローソクの火を消します。

ローソクの火が消えていく過程で、高確率で不思議な現象が見られます。

凝った作り方を知る過程で、簡略化できる方法に気が付きます。

子供は簡略化できる方法に気が付くと、家でもやってみようと思えます。

すると、工作の楽しさに気が付く可能性がでてきます。

また、夏休みが近いので自由研究に作って欲しいなと私は密かに考えていました。

ワンランク上の空気砲作りスタート!

空気砲を作る材料下記の通り。

・牛乳パック

・風船

・チップスター

・太目の紐

・デコステッカー

・新聞紙

ペットボトルでも作れなくはないですが、ペットボトルは柔軟性に欠ける素材なので却下。

レッスンはチップスターを配布するところからスタート。

生徒達はまさかチップスターを貰えるとは思っていなかったようで、

「え?いいの!?」

「やった~!」

と喜び、筒から中身を取り出してカバンの中にいそいそとしまいました。

帰宅してから食べたことでしょう。

チップスターの筒は、空気砲のベースとなる部分。

まずは蓋に風が出るための穴を空けます。

大きさは適当ですが、適当が分かりにくいA君は悩んでいました。

「どれぐらいの大きさにすれば良いか分からない」

そこで、私はイメージしやすいようペットボトルの蓋を渡すと、A君の作業は進みだしました。

筒の底は全部除去。紙製品なので、切れ目を入れたら手でくり抜けました。

くり抜いた底に、風船をかぶせます。

一人では困難なので、共同作業をしてもらいました。

風船をかぶせるのに力が必要なので、幼児のBちゃんはCさんに手伝ってもらいました。

その代わり、かぶせた風船が外れないようにテープを巻くのはできるので頑張ってもらいました。

風船の先端に紐をくくりつけます。

これは先端を引っ張ると先端部分が筒の中に入り込んで取れにくくなるのを防止するためです。

紐で結ぶという作業は巧緻性を求められるので、手先が不器用な人は苦戦します。

簡単に結べる方法はありますが、ちょうちょ結び以外の結びを知らなければ苦戦します。

苦戦していたA君とBちゃんはスタッフに教えてもらい、自分の力で結ぶことに成功しました。

これだけでも十分空気砲としては成立します。

生徒達は嬉しくなり、皆一様に風船の先端を持って引っ張り始めました。

先端を引っ張って放すと、空気が押し出されて穴の空いた蓋から空気がポンっと出ます。

軽快な音が面白いのか、色々な所に向けて生徒達は遊びました。

ここで教えなければいけないのは、『人に向けない』ということ。

体に当たっても痛くはありませんが、目や耳に空気が入ると傷つく可能性があります。

もし空気砲作りをするなら、強めに注意を促しておくべきです。

見栄えをよくするマル秘テクニック

さて、ここからがワンランク上にする方法です。

筒に持ち手をつけるのですが、牛乳パックを活用します。

牛乳パックを小さく切り、四角柱にしてから筒に貼り付けます。

牛乳パックだけだと耐久力がないので、新聞紙を牛乳パック内に詰めます。

その作業の最中A君は気になる記事を見つけてガン見。

私が声をかけるまで作業が滞ったので、別の新聞紙を手渡しました。

牛乳パックの先端に切れ込みを入れ、ガムテープで補強します。

この工程はDちゃんにとって目から鱗だったようで、

「あ~、なるほど~」と驚いていました。

新たなスキルが身に着いたことでしょう。

デコステッカーで空気砲をデコります!

時間を要する作業でしたが、可愛くまたはカッコよくするのに欠かせません。

徐々に可愛くなっていくことで興味が増すBちゃん。

興味があると集中力を発揮するタイプなので、Bちゃんの集中力が増していくのが分かりました。

出来上がった空気砲は皆個性があって素晴らしいものになりました。

金色はBちゃん。

黄緑色はDちゃん。

取っ手がピンク色がA君。

取っ手がキラキラしているのはCさん。

完成すると、生徒達はそれを使った遊をしたくてウズウズしていました。

空気砲を使って遊ぶとなると、紙の的に当てて倒すというのが一般的で安全です。

しかし、それでは面白くありません!

家や学校ではあまりしないようなことをするのがひだち教室。

的ではなく、6本のローソクを連結させて火をともし、空気砲で火を消します。

ここで生徒達は自然現象の不思議さを知ることになります。

普通でしたら、ローソクの火が順番に消えると思います。

ところが、いざやってみると違います。

空気砲を出来るだけローソクに近づけて空気を放つと、一本目の火が消えず、二本目の火が消えるのです。

100%そういう現象が起きるわけではありませんが、高確率でそうなります。

生徒達は不思議な現象を目の当たりにし、何故か大爆笑。

「すげ~!二本目が消えた!!」

「なんでなんやろう!?」

「またやってみる!」

生徒達のテンションは物凄く上がりました。

後日、Bちゃんの両親にその時の様子のビデオを見せたら、その謎をお父さん(理数系が得意)が解きました。

答えはあえて言いません。

ぜひ一度やってみてください。その方が純粋に楽しめ、子供の好奇心をくすぐるので。

空気砲作りを体験した生徒達

生徒達は出来上がった空気砲に満足していました。

空気砲を家に持ち帰った生徒達は、家でもバンバンと打って遊んだそうです。

ただ遊び過ぎて、風船が千切れたという報告が複数ありました。

もっとも、風船はまたかぶせたらいいだけなのですぐに修復できます。

夏休みの自由研究に新たに空気砲を作った生徒もいました。

そんなことを聞くと作ったかいがあって嬉しくなりますね。

ひだち教室では、生徒の「やってみたい!」という気持ちを大切にしつつ、体験を通してスキルを身に着けてもらいます。その体験によって、世の中の不思議(今回なら自然現象)を知ったり、興味関心が広がるようにサポートしています。

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