サバゲーと発達障害~特性を活かしながらトレーニング~
サバゲーの良さを知って欲しいと思っているひだち教室長の安藤です。
前回、前々回と、サバゲー体験をした記事を続けて書きました。
>>>京都市セクター5の記事
>>>大阪市BBGUNの記事
今回は発達障害のある人にとって、サバゲーはどういうトレーニング効果があるか。
書いていきたいと思います。
運動不足解消やストレス発散といった、一般的に言われていることは省きます。
サバゲーは大人の療育
サバゲーは一見危険そうにみえます(実際は最大限の安全を確保されている)。
それ故、及び腰になる人は多いと思います。
しかも発達障害があるなら、よりリスクが高くなると考える人もいるでしょう。
しかし、私は発達障害がある人にこそ勧めたいスポーツと考えています。
その理由は大きく分けて以下の3点。
・特性を活かせる
・ソーシャルスキルトレーニングになる
・感覚トレーニングになる
体験してみないと決して分からない効果がサバゲーにはあります。
それは生徒達の反応からも見てとれました。
※これから書くことは全ての発達障害のある人に当てはまるわけではありません。同じ診断名でも合う人も合わない人もいます。「こういう効果があるんだ」という認識で読んでいただければと思います。
特性を活かせて自己肯定感が高まる
ASDとADHDとでは、活かせる特性が違うので、分けて書きます。
【ASDの場合】
・ルールを順守する
・聴覚過敏を活かせる
サバゲーほどルールに厳格なスポーツはなく、処罰も厳しい。
・武器の取扱い方
・どのエリアで何を装着するか
・ゲームで絶対してはいけない行為(例:ゾンビ行為)
などが明確化されています。
他のスポーツではグレーなルールもありますが、サバゲーにいたってはグレーはありません。
白黒がはっきりしたスポーツなので、ASDの人にとっては分かりやすいです。
ASDの人の中には聴覚過敏のある人がいます。
日常生活では苦しい場面がありますが、サバゲーでは聴覚過敏を逆に活かせます。
フィールドにもよりますが、サバゲーは視覚情報よりも聴覚情報の方が戦況を優位にしやすい。
実際、生徒は過敏な聴覚を活かし、私の位置情報を把握するのに役立っていました。
※聴覚過敏の程度が強い人は、活かせないと思います。
【ADHDの場合】
・常に新しい刺激
・動き回る
・転導性が役立つ
・無茶が賞賛される
ADHDのある人は常に新しい刺激を求める傾向が強いです。
サバゲーは毎回違った展開で違った作戦を考える必要があるので飽きにくい。
位置を特定されないために動き回る必要もあるので、多動性が活かせます。
対戦相手が複数いると、反応の良さというのは武器になります。
ADHDの転導性(別のことに注意を切り替える力)が非常に役立ちます。
特性を活かせることで自分の強みを実感できるので、自信と自己肯定感が高まります。
ソーシャルスキルトレーニングになる
サバゲーはソーシャルスキルトレーニングとしての効果もあります。
①お互いの行動の把握(自分の考えを伝える、相手の話を聞く)
②相手の行動予測(他者の視点を意識する)
③勝敗を受け入れる(感情のコントロール)
チームとして勝つためには、自分さえ良ければという考えでは勝つことが難しい。
勝つためには、最小限の作戦会議(例:お互いの行動を確認)をゲームが始まる前に行う方が良いです。
最初こそ難しくても、ゲームの回数をこなしてくと、作戦会議に参加しようという意識が芽生えてきます。
相手がどこにいるかを把握するだけでは勝てません。
どう行動するかという予測する力も必要で、他者の視点を意識せざるを得なくなります。
発達障害のある人の中には、負けると過剰に悔しがる人がいます。
そんな人はサバゲーは合わないのでは?
と思うかもしれませんが、逆です。
・サバゲーは白黒がハッキリしており、負けを受け入れやすい
・冷静にならなければ効率的な動きが出来ない
・悔しいからといってルールを破ると厳罰を受ける
このように、必然的に感情のコントロールをするようになります。
最初は厳罰を受けるからコントロールをしようという認識かもしれません。
しかし、回数をこなす内に「楽しむために」「勝つために」感情をコントロールをするようになります。
①②③が上手く出来るようになると、勝つ確率が高くなります。
成功体験(勝利)の回数が増えると、「これで良いんだ!」「これが良いんだ!」という認識になります。
そうすると、本当の意味でソーシャルスキルが身に着きます。
感覚トレーニングになる
サバゲーはただ単に歩き回って撃つだけのスポーツではありません。
勝つためには感覚も重要な要素としてあります。
・視覚と聴覚をフルに活用する
・身を隠す(空間認識含む)
サバゲーは視覚と聴覚をフルに活用することで情報を収集し、勝利を目指します。
ASDの人の中には、視覚からの情報は捉えられるが、聴覚をからの情報は捉えにくいという人がいます。
特にそういう人は聴覚情報獲得のための練習になります。
発達障害のある人の中には、身を隠すのが下手な人がいます。
理由は二つ考えられます。
・他者の視点を意識できない
・感覚として把握できない
サバゲーでは身を上手く隠せないと当たる確率がグッと上がります。
しかし、何度も当たっていると、無意識に自分に合った身の隠し方に気が付きます。
そして直観的に上手く隠れられるようになります。
サバゲーは発達障害のある人にとってプラス面が多い。
勿論、生徒達のように「痛いからもうしない!」と思う人もいるでしょう。
それはそれで、自己理解や新たな価値観に気が付くので良いと思います。
実際、生徒達は「平和のありがたみ」を感じていました。
ひだち教室では、生徒の「やってみたい!」という気持ちを大切にし、新しいことにもチャレンジしてもらいます。サバゲーを家族でするのはチョットという方は当教室にお任せください。特性を活かせるようサポートしつつ、サバゲーの楽しさを体感してもらいます。
活動に関するご質問、お問合せもお気軽にどうぞ。
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