空気が読めない発達障害のある大人へのアドバイス方法

ある生徒の出来事

先日家でくつろいでいたら、大学生の生徒から電話がありました。何事かと思ったら、自分の行動がこれで良かったのか悩み苦しんでいたため、相談にのってほしいという内容でした。空気を読むって簡単なようで難しいんだなと改めて感じた内容だったので、今回はその話をしたいと思います。

※大学生のことをA君とします。

本当に寂しがっていると思った

卒論を書く際、書き方が分からかったA君は大学院生にアドバイスを求めたそうです。大学院生は嫌がることなく教えてくれ、A君と大学院生とその他の生徒は同じ部屋で各々の作業をしていました。

15時頃になると、大学院生以外の人達は帰ろうとしました。それに気が付いた大学院生は、「え~、先に帰るん?誰か残ってくれへんの?」という発言をしました。それを聞いたA君は悩みました。他の生徒と同様に帰りたいが、お世話になった大学院生が一人で残るのを嫌がっている、寂しがっている。これは残ってあげた方が良いなと判断し、「じゃあ、僕が残ります」と言いました。

まだ卒論自体は終わっていないので、残って続きをしても良いかなという思いもあったそうです。

「え~、先に帰るん?誰か残ってくれへんの?」。この発言はおそらく冗談です。A君は発達障害(アスペルガー症候群)がありますが、冗談が分からないわけではないです。しかし、今回の場合は経験のしたことがない条件だったために、冗談が冗談にとれなくなったようです。その条件というのは以下の通りです。

・お世話になった人で恩がある。

・お世話になった人だけど、あまりよく知らない人。

この条件がA君に混乱を生じさせたのでしょう。

同じ部屋で作業をし、18時になりました。A君の卒論はキリがいいところまで出来ました。これ以上やる作業がないので、帰るべき状況でした。しかし、大学院生はまだ作業が終わっていません。そこでA君はまた悩みました。この人を置いて帰っていいものか・・・。悩んだあげく、「帰ります」と一言告げ、帰りました。

その帰り道、自分なりに空気を読んだつもりだが、これで本当に良かったのかモンモンと悩み始めました。答えが自分の中で見いだせず、私のところに電話をすることにしました。

アドバイス

A君は大学院生にどう思われているのかを心配していました。一応18時まで残ったから良い印象を持たれているのか、それとも結局は置いて帰ったから悪い印象を持たれているのか。

私は良い印象も、悪い印象も持たれていないと言いました。では、どうすれば良い印象で終えられたかを教えることにしました。

人は『あなたに関心を持っていますよ』と暗に伝えられると、良い印象になりやすいです。このことから、「何かお手伝いできることはありますか?」と一言聞いておけば良い印象になるし、気兼ねなく帰れます。

それを聞いたA君は「なるほど!」と言っていました。A君は引きずりやすいタイプなので、「今回のことはいつまでも気にしないで、今学んだことを次活かせるようにすればいいで」と気持ちが切り替えられるよう、フォローもしました。

A君とのやりとりを終えた後、ふと思いました。私も学生の時にこういう事を教えてくれる人が身近にいたら、もう少し楽な人生を歩めていたかも。

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